翻訳:Takeshi@Think Globally, Act Locally
2019年、cLabsが開発した分散型プロトコルであるCeloは、Andreessen HorowitzのA16z CryptoファンドやPolychain Capitalを含む複数の投資家から3,000万ドルを調達しました。 Polychain CapitalのCEO兼創設者のOlaf Carlson-Wee氏は、テクノロジーに関するAMAをReddi上で開催し、なぜ彼がCeloの支持者になり、どの部分に魅了されたのかについて語りました。
Celoのミッションは、世界中の全ての人に繁栄をもたらす金融システムの構築です。Celoは、ネイティブのデジタルアセットCELOを搭載したオープンソースプラットフォームであり、CELOとその他のデジタルアセットで構成される完全な透明性を持った準備金アルゴリズムを採用しています。これによりドルソフトペッグ型ハイブリッドステーブルコインのCelo Dollarを始めとするステーブルバリューアセットをサポートします。
以下の質疑応答は、Olafによる前述のAMAの内容を編集したものです。AMA全体の内容を確認するには、こちらをチェックしてください。
Celoに惹かれた理由を教えて下さい
Celoチームは暗号分野で最も熟練したチームの1つであり、ReneやMarek、およびSepとの出会いが私を興奮させたきっかけとなりました。
私は、すぐに彼らが構築しようとしているプロダクトを技術的に理解しました。誰もが簡単に扱えるモバイルアプリケーションと利便性抜群な電話番号認証システム。これらのCeloのアプローチは、アンバンクド問題の解決を真に実現するための最良の方法であるということに気付くのに時間はかかりませんでした。今では、Celoがそれを実現可能な最有力プロジェクトであると感じています。
Celoを一般ユーザーに説明するとしたら?
携帯電話一つで誰でも迅速にドルを無料送金できます。もちろん銀行口座は必要ありません。
Celoのユースケースで最も惹かれる機能とその理由は?
前述のクロスボーダー送金と、日常使いできるペイメント機能です。
この分野では以前から暗号資産を使ったクロスボーダー送金システムの構築を試みてきましたが、私は少なくとも2018年中までにグローバル規模で実用化されたツールの存在は知りません。
そしてCeloは、合成資産を扱うことができるチェーン担保システムとしても機能します。Celoモバイルアプリを使用することで銀行口座にアクセスできなくても、人々はCelo Dollarにアクセスすることができ、最終的に存在するあらゆる種類の資産へのアクセスが可能になります。しかも、ここで利用されるペイメントレールは、現在機能しているパッチワークのような継ぎ接ぎのローカライズシステムではなくインターネットです。
Celo Dollarとその他のデジタルアセットを使用・保存する人の増加に比例して、担保としてのCELOの需要は増加します。これは、私が暗号分野で見た他のプロジェクトとは違う、真に説得力のある価値提案だと思います。
CeloがStellarやRippleに勝る理由を具体的に説明してください。この3者は非常に似ていると思いますが、Celoが勝者になる理由は何ですか?
これらのシステムはかなり異なります。StellarとRippleはどちらもパーミッションシステムです。これによって、これらのシステムが決済を迅速かつ低コスト、支払いを簡易化することはできますが、ここで利用されるアカウントの単位は、各プロジェクトの暗号通貨そのものであり投機性があり安定性は全くありません。そして、Ethereumで見られるようなオープンAPIモデルがないと、開発者がStellarとRippleに加えて作成可能な金融ロジックの種類に制限がかかります。これが、それらのプロジェクトではなくEthereumでばかり金融プリミティブを構成するスマートコントラクトの豊富なエコシステムを見ることができる理由です。さらに、StellarとRippleが支払いに使用されるほどに、各システムのネイティブコインの価値が高まるメカニズムの意図が不明です。
Celoでは、ブロックチェーンをホストするノードはパーミッションレスであり、コードを解釈できる仮想マシンが存在するため複雑な財務ロジックが構成可能になります。
Celo Dollarは価格が安定しているため、暗号通貨そのものを利用するよりも支払いにおいて使いやすいのは言うまでもありません。さらに、cLabsチームは採用を促進するための明確に定義された市場開拓戦略を有しています。これにより、多くの人々がCelo Dollarを利用するにつれ、システムの価値を担保するためにより多くのCELOを購入しなければなりません。 CELOに価値をもたらすためのエコノミクスモデルは、他の多くの暗号通貨よりも私には明確に感じます。
他の暗号化プロジェクトが実行していることで、Celoが取り入れるべきことは何かありますか?
CeloアプリとCelo DollarユーザーがCELOを獲得することで、プロトコル全体の部分的な所有者になることができるというアイデアが本当に気に入っています。
また、Celo Dollarユーザーが他の金融商品にアクセスできるという部分も気に入っています。初期のCelo Dollarユーザーは基本的な安定性を最も必要としています。それはお金を節約し、そのお金を確実に人々に支払う能力です。そして、Celo Dollarを保有する数百万人のうち多くの人が、一般的な金融市場、S&P 500や債券市場へのアクセスを望むでしょう。これらは全て、CELOが担保とする合成資産として構成可能です。もちろんそこに仲介口座や銀行は必要ありません。
CeloとMakerDAOの違いは何ですか?
私にとってこれらの最大の差別化要因は、専用のモバイルアプリケーションと非常に軽量な電話番号IDシステム、そしてアンバンクドをターゲットとした市場開拓戦略です。技術的レベルでは、Celoプロトコルはステーブルコインの担保としてCELOを使用するのに対し、MCDはETHや一部のERC20トークンを使用するという違いもあります。
Celoはモバイルファーストのプロダクトであるという点でユニークです。他の暗号プロジェクトがこの戦略を採用しないのはなぜでしょうか?
多くの暗号通貨プロジェクトはプロトコルレベルのR&Dに焦点を当てており市場開拓戦略についてはあまり考えていません。その段階に達していないというのが正直なところでしょう。 Celoチームは、p2pプロトコルに関して非常に洗練されており、なおかつ非常にプロダクト指向の戦略を当初から採っています。暗号分野の潮流は常に変化しており、従来のプロトコル設計に加えて今後はUXに焦点を当てたプロジェクトが増えていくと思います。
Celo独自のアプローチによってCeloで構築できるDeFiアプリケーションの種類にはどのようなものがあると思いますか?
Celo独自のアプローチが完全に機能すればCelo Dollarは、Ethereumのようなシステムよりも、従来の金融サービスにアクセスできない人々による膨大なユーザーベースを持つことになります。 私は、むしろ暗号通貨に全く興味がない人々をターゲットにした金融サービスを構築・提供する多くの機会が存在すると確信しています。貸付や普通預金口座、株式/債券、Celo Euro / RMB / Peso などの他通貨への総合的なエクスポージャーなどが考えられます。
以上、AMAからの抜粋です。
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