もはや聞きすぎて飽き飽き状態の方も多いかもしれない日本の公文書偽装問題。バレバレにバレたところをみると、偽装と呼ぶことすら躊躇するレベルですが、、
申し遅れました、今日も真面目なMALISことマリ、ヴォエ絵トートバックが欲しい!です。
さて、今回は日本じゃなくてイギリスの公文書管理への取組みですよ。
今回注目したのはこのニュース、
UK’s National Archives Exploring Blockchain For Digital Public Documents
"イギリスの公文書館がデジタル公文書にブロックチェーン技術適用を模索中"
それでですね、いきなり本質じゃなくてあれなんですけど、記事によるとこのプロジェクト名、"Archangel" なんですよ、、、日本語だと
プロジェクト "大天使"
なんか安っぽいラノベしか思い浮かばないんですけど、まぁイギリスっぽいですよね(?)。神の使者ですから、真実を伝え続けるもの、みたいな意味合いなんですかね?大学でキリスト教学を習ったにも関わらず全然気の利いた解説ができない自分が残念です。
さて、気を取り直して内容を見てみましょう。
このプロジェクトには、イギリス政府(国立公文書館)に加えてサリー大学とオープン・データ・インスティチュート(ODI)が参加し検証を行っています。技術基盤としてはEtheriumを用いているそう。彼らが共同で出した論文“ARCHANGEL: Trusted Archives of Digital Public Documents”によると、Archangelとは、
a platform for verifying the provenance and integrity of digital documents within public archives
意訳:公文書として保存されているデジタル文書の出所とその整合性を保証するためのプラットフォーム
とのこと。
日本でも野口悠紀雄さんが森友問題の公文書改ざんはブロックチェーン技術で防げるという記事を出して一時期話題になっていましたね。個人的にはブロックチェーン以前の問題だし、今のシステムで偽装が十分にバレたので導入の必要性あるかな、と思っていました。しかし、イギリスの動向を見ていると、今よりも改ざんの敷居の高いシステムを導入すること自体が不正を心理的にも防ぐことになるので、検討余地はあるのかもしれません。
さらに、イギリス政府のアレックス・グリーン氏は次のように述べています。
"As this approach matures, we hope that the ledger would be maintained collaboratively by distributing it across many participating archives both in the UK and internationally, as a promise that no individual institution could attempt to rewrite history,”
注目すべきは後半の、"個別の機関が歴史を書き換えることはできない"の部分でしょう。歴史の修正というのは少なからずどの国でも発生しており、日本も例外ではありません。ブロックチェーン技術を通じて世界と公文書を共有することで歴史の修正を防ぐ、というのは人類の歴史を振り返ると画期的だと言えるのではないでしょうか。
しかし、これは自国だけではなく、他国への牽制も含めてですし、他国から自国の公文書へのサイバーアタックも見据えてのことかもしれません。
ということで、旬なのかもはや旬を過ぎたのかよくわからない公文書偽装問題ですが、イギリスの大天使様の動向は要チェックです。
こういう予算が付く日が、日本にもくるんですかね、、、
MALIS
Twitterは@mari_saita
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