おはようございます。みはちと申します。
「かけだしイラストレーター、NFT始めてみた!」Day2の記事になります。
前回の記事では、私がNFTを知った経緯、NFTに関する基本的な考え方や知識を書かせていただきました。
そんなこんなで一週間。NFTに出品したりそれをSNSで告知する活動を続けていたところ、ついに作品が売れました…!今回は、NFTの売買を通して感じたこと、学んだことを書いていきたいと思います。
この記事を書いている時点で、OpenseaとFoundationというマーケットプレイス(NFTを発行したり、買ったりできる場所)で、出品していた作品がそれぞれ一枚ずつ売れました。
この二枚が売れました。(一応サンプル表記つけてます)
マーケットプレイスでNFTを販売する際の出品形式は、値段を決めて出品する方法、最低入札可能額を決めてオークション形式で出品する方法の主に二種類があります。
(最初設定した金額から時間を追うごとにどんどん値段が下がっていき、入札があった瞬間に終了という形式もあります。)
Openseaでは今回0.1ETHを最低入札可能額として出品し、0.12ETH(≒¥38,000)の入札をいただきました。ありがたし…
(Foundationに出品したほうは0.175ETHで落札されました)
NFTの取引はブロックチェーン上でのやり取りになりますので、誰が入札に参加してくれたのか、誰が落札したのかは、どなたでも確認することが出来ます。
購入者の方がこのアートNFTを他の方に売った(二次流通が発生した)場合にも、どのような経由でやり取りされたのか確認することが出来ます。
NFTについて理解している人にとっては当たり前のことを説明してしまいますが、上のイラストデータそのものが売れたわけではありません。私が発行した「トークン」というデータの塊のようなものが売買され、メタデータと呼ばれるデータ領域に画像のデータも含まれているイメージです。
とはいえ、このトークンに価値を持たせているのはイラストのデータになりますので、「絵が売れた!」といっても間違いではないと思います。
なかなかイメージが難しいところですが…
これは現状のNFTが抱える問題でもあるのですが、イーサリアム上でNFTを発行する際(MINTする際)や、購入された後に他の人に譲渡する(トランスファーする)際には、ガス代と呼ばれる手数料がかかります。
これが結構高くて、今回で言うと一枚のアートNFTを出品して、購入者の方に譲渡するまで、トータル1万円近くの手数料がかかった気がします。
一応他のブロックチェーンを利用する(Polygonなど)ことで手数料があまりかからない形で出品することも出来ますが、そうすると購入した方が後々イーサリアムに移したい、と考えた際に移行手数料を負担してもらうことになります。
現状イーサリアムがNFTを売買・保持するデファクトスタンダードになっているので、致し方ないと言ったところでしょうか…。
Answer : ずばり、絵が高く売れるようになる!
・・・これは間違った回答だと思いますが、現状そう断言することも出来ないと思います。。
前回の記事にも書いた通り、「NFTそのものに価値はない」のであり、価値あるものを流通させる新たな手段としてNFTが存在します。
そう考えると、イラストに他の人が価値を感じてくれて、そのアートNFTを購入したいと思い、対価としてお金を払ってくれるわけです。
ただ、NFTを購入する人の目的は「投機目的」であることも多く、さらに海外のNFTコレクターが購入していることも多いです。
この点は、従来のデジタルアートと大きく異なる点の一つです。
従来、イラストレーターの方々がお金を得る流れとしては「個人や企業から依頼されてイラストを描く」という形が多かったと思います。
個人や企業が何らかの実用的な利用目的(販促活動に利用する、SNSのアイコンとして利用する、など)でイラストを依頼してお金を支払うシーンと、NFTコレクターが投機目的でお金を支払うシーンでは、相場がだいぶ異なると感じます。
NFTの現状を「バブル」だと表現する方もいるので、これから先もそうであるかは分かりませんが、NFTマーケットでやり取りされる「アートNFT」の価格は、従来の「イラストの価格」よりも一回り高いと感じます。
こういった面を考えると、「ずばり、絵が高く売れるようになる!」という回答も、現状間違っていない状態になっています。
さて、価格以外に大きな違いはあるのでしょうか。私はあると思います!!(即答)。
もっと言うと、この点が「NFTによるイラストの販売は、従来の方法とどう違うのか!?」の回答だと感じます。
それは「NFTでは過去に描いた絵が売れる、従来の方法では新しい絵しか(ほとんど)売れない」という点です。
どういうことかというと・・・
従来、デジタルのイラストを見て「この絵が買いたい!」と名乗り出るのは、画像データが簡単にコピーされるため難しかったのです。
「お金を払うからこの絵を〇〇の用途で使わして欲しい」と依頼することは出来たかもしれませんが、それはイラストが欲しいというより、そのイラストを利用するための「権利」を買い取りたいと申し出ているのです。
従来の方法では、基本的に過去の絵は「その人がどんな絵を描くのか参考にするもの」という位置づけでした。
絵を見て「この人に描いてほしいな~」と思った人が「あなたに、〇〇に使うためのこんな感じの新作イラストを描いてほしい。お金払うので。」と名乗り出ていたのです。
NFTでは、描いたイラストをそのまま出品して購入してもらうことになります。イラストを、その人が思った通りに描いて、そのままアートNFTとして商品として販売できる。
そんな世界が実現するのです。
どうしてこんなことが可能になったかというと、それはやはりNFTが持つ「デジタル上に限定された個数しか出回っていないと保証される」性質によると言えると思います。
NFTは高値で売買されることばかりがフォーカスされてしまいますが、本来はコンテンツの作成者が「そのコンテンツの価値を流通させることを可能にする技術」だと思います。
ぜひイラストレーターの皆さんには、「NFTを利用するとイラストで今まで以上に稼げる」という意識ではなく、「イラストを応援してくれたり、イラストを欲しいと思ってくれる人に、作品を届ける新しい手段が一つ増えた」と考えて欲しいです。
そして、同じことを私も心に留めておきます。
ここまでご覧くださった皆様、ありがとうございました。
前回のDay2から時間がたってしまい、「もはやDay2ではない!」と思われた方。その通りです、すいません…。
今回は、実際にNFTが売れたので、その様子や感想についてつらつらと書かせていただきました。
引き続き、「いやいや、ここが知りたいんだよ!」「~どうだった?どう考えてる?」といった記事内容へのご要望を募集しています。
今後記事を更新する上で大変参考になりますので、ぜひお願いいたします…!
今回のところはこんな感じで。
ではでは~!!
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