12歳の中学1年生の時。
中学に入って初めてできた友達の「山本義之」君とよく遊んでいた。
山本君のあだ名は、やーもん。
小学生の時からそう呼ばれていたらしい。
実は、今でも友達でたまに食事に行っている。
そして今でも呼び名は、やーもん。
周りの人が聞いたら、どこぞやの外人かと思われるかもしれない。
でも、そんなの関係なく俺は、彼の事をやーもんと呼んでいる。
当時の遊びと言えば、ゲーム機で遊ぶ事がメインだった。
でもある時、花火をしに行こうと言われて、遊びに行った。
男2人で花火なんて、気が乗らなかったが凄く押しが強く行ってしまった。
そしてやーもんと会い、近くの玩具屋に花火を買いに行ってきた。
花火をやる所は、公園でやろうと言う事になり、夕方から花火を始めた。
最初は、打ち上げ花火とか、線香花火でちまちま遊んでいた。
でも、やーもんの花火を買ってきた袋の中に煙玉花火があった。
煙玉花火は、もの凄い煙が出る物で公園でやるには、迷惑すぎる。
この煙玉に火を付けたらきっと、辺り1面煙だらけになる。
俺は、この花火はやめようと大反対をして、煙玉花火は中止になった。
そして帰る時やーもんは、煙玉花火が出来なかったことが不満だった。
俺は、花火の片づけを初め、袋の中に花火を詰めていた。
この時、ふとやーもんを探すと彼の姿が見えない。
そしたら後ろら、やっぱ煙玉花火をやる!と彼の声がした。
その瞬間、彼は何を血迷ったのか煙玉花火に火を付け民家の玄関に投げた。
煙玉花火の煙が民家の家の中を一気に充満させる。
俺は、あ!と思い急いで煙花火を回収に向かった。
そうしたら、民家からおばさんが凄い形相で出てきた。
そして「あんたら何て事するの!」と俺が怒鳴られてしまった。
そしてすぐ、俺がおばさんに捕まって近所の人達も続々出てきてしまう。
その後、俺は警察を呼ばれパトカーに乗り警察署に向かった。
そこで警察署の人に席に座らせられてみっちり叱られてしまった。
当然、親にも連絡が行き、警察署に親が迎えに来た。
俺は、親が来た瞬間父親にその場でぶん殴られてしまった。
それを見た警官は、初犯だから今日はもう帰って良いよと言ってくれた。
それと、学校にも連絡しておくと言われてしまった。
そして、俺は更に親から煙玉花火を投げ入れられた家に案内させられた。
その家に誤りに行くのだと言う。
途中でお米10㎏を買って、その家に到着した。
その家で俺と親は、お米を渡して頭を深々と下げて謝り俺も、頭を下げた。
その瞬間、また父親の鉄拳パンチが飛んできて吹っ飛ばされてしまった。
父親に「人様の家に煙玉を投げ入れるとは、何事だ!」怒鳴られた。
その声は、辺り一面響き渡り、また近所の人達がゾロゾロ出てくる。
その近所のおじさんが俺の倒れている姿を見て、急いで起こしてくれた。
そして、煙玉を投げたのは彼じゃないからと言ってくれた。
更に、もう許してあげても良いだろうと、父親を説得してくれた。
こうして、父親の怒りは収まり、俺は父親に許してもらえる事になる。
後日、俺とやーもんは担任の先生に呼び出され、職員室で事情を聴かれた。
しかも、その場で正座までさせられてみっちり叱られてしまった。
周りには、職員の先生達が勢揃いしていたので物凄く恥をかいた。
でも他の先生達は、俺たちが何で叱られているのかは知らないようだった。
担任の話を聞くと警察から連絡があった時、担任は偶然当直だったらしい。
そして電話に出たのが担任だったのでまだ誰にも伝えてないとの事だった。
そして担任の先生は、みっちり叱った後、次やったら校長に話すと言う。
今回は、これで許してもらう事が出来た。
この後1人で逃げたやーもんに何か言ってやろうと思った。
でも疲れたし、全部許されたしやめた。
当時の俺は、この件はずっとモヤモヤしていた。
何故ならやーもんは、煙玉を投げ入れた家に謝りに行ってないからだ。
なのに、やったのは俺じゃないのに、俺が1番叱られるんだ?
と、納得がいかなかった。
今はもう笑い話になっているが、当時はだいぶ根に持っていた。