8歳の時。
俺は、毎朝30分勉強させられて学校に行っていた。
この頃、毎朝6時に起こされていた。
そして、朝ご飯を食べて学校に行く支度をして、7時になる。
そこから7:30まで、勉強をする。
勉強内容は、学研の雑誌が毎日来ていたので、それをやっていた。
学研の雑誌には、毎日問題のプリント用紙が付いてくる。
それを毎朝強制的にやらされるのは、大っ嫌いだった。
この時、やる気なんてないので、ただダラダラとしていた。
朝勉強しても全く覚えられない。
そして、適当に終わらせて8時に学校に行く。
学校は、8:15から始まる。
ある時、毎週木曜日の1時間目が始まる前に漢字テストをやる事になった。
問題の量は、10問。
しかも、班の人数の合計点数を発表するという。
点数が悪くてもペナルティーは、なかった。
でも、また強制的にやらされる事に気分が悪かった。
家に帰り母親にこの事を伝えると、朝の勉強以外の時間でやれと言われた。
俺は、朝の勉強時間以外にも勉強する事が猛烈に嫌になった。
でも、点数が悪くて班の皆に責められるのも嫌だ。
仕方なく、何とか時間を作る事にした。
そして、学校から戻り漢字の勉強をしたが全くやる気が無く覚えられない。
ただでさえ宿題があるのに、面倒くさい事この上ない。
俺は、こんな調子で毎週木曜日の漢字テストを受けていた。
当然点数も悪く、みんなに文句を言われる。
この状況も面倒くさいから、何か方法を考えてみた。
そして、1つの名案が思い浮かんだ。
朝起きて、学校に行く支度をしながらその場だけの暗記をする方法。
ノートには、書かない。
出題される漢字を見るだけの、暗記方法。
俺は、毎週木曜日にこれを実践する事にした。
そしたら意外にも、朝にインスタント的に覚える方法が上手く行った。
当然、その場の一瞬だけ覚えるから、今日中に漢字は忘れてしまうのだが。
それでも、とりあえず満点を取れてるから班に迷惑はかけず上手く行った。
この後、皆この漢字をどういう風に覚えているのか聞いてみた。
そうしたら皆、家に帰りちゃんとノートに書いて勉強しているという。
きっと皆のようなやり方をすれば、きちんと覚えられるのだろう。
俺がしている事は、インチキだと言うのは解っていた。
でも、漢字の勉強なんて面倒くさくてやる気がしなかった。
この後もずっと、この方法を続けて行く事になる。
俺は実は、今でも漢字が苦手だ。
小学校の頃、勉強全部が嫌で漢字も勉強してなかった。
しかも8歳の時、わが家にワープロが導入されてそればかりやっていた。
取りあえず、ローマ字は幼稚園の時に完璧に覚えさせられたからできる。
ローマ字が出来れば、ワープロなんて非常に簡単だった。
俺は、漢字が全然解らないのでワープロの1発漢字変換が楽で好きだった。
そのせいもあり、何か文字を書く事があればすぐにワープロを使っていた。
おかげさまで、文明の力に身を投じてしまい当時全然漢字が書けなかった。
辞書の調べ方は解るがワープロで打った文字を漢字に変換する方が凄く楽。
そうやって、楽して生きてきていた。
でも、10歳の時パソコンがしたくてDos/vを勉強しようとした。
そうしたら、説明書に書いてある漢字が読めない。
俺はこの時、やりたい事が出来たのにバカすぎてスグ始められなかった。
基礎学習をしておかないと、好きな事をスグに始められない事を悟った。
俺はこの後、解らない漢字はちゃんと辞書で調べる事にした。
調べるのは面倒だけどDos/vをしたさに、必死に調べて勉強した。
でも反省したのに、基礎学習はやっぱり好きにはなれなかった。
それは、理由もなく強制的にやらされる事が激しく嫌だったからだ。