猫の水嫌いな理由が
今回の研究により
明らかになりました。
猫の水嫌いの理由は
祖先から受け継がれる
体の特徴のせいで嫌いなようです。
猫の祖先は
「リビアヤマネコ」という
紀元前2000年前からいた
スラっとした背の高い猫です。
この猫が生息してた場所は
中東にある川沿いの
「肥沃な三日月地帯」
この場所には
ティグリス・ユーフラテス川が
すぐそばに流れていて
川沿いの各所に村がありました。
ここの地帯は
農業が盛んに行われてて
ここで育つ作物が
ねずみによく荒らされました。
しかしここに生息してた猫は
ねずみを捕食する為に村に入り
それをありがたく感じた人々が
猫と共存し始めました。
なぜ猫は水を嫌うのか?» サイエンスABC (scienceabc.com)
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この頃の村の人々は
気候の変化に伴い
農作物が育たなくなると
新たな土地を目指し移動します。
この時
村に一緒にいた猫を連れて行き
新天地で一緒に生活を始め
猫の生息地が拡大しました。
このリビアヤマネコがいた
中東やエジプトは
非常に雨が少なく乾燥して
水に触れる機会がありません。
そんな場所にいた動物なので
雨など降ると驚いてしまい
水が怖くてたまらないのです。
他にも苦手な理由があり
猫の体温が平均38度台と言われ
水にぬれて体温が下がると
運動能力が低下してしまいます。
捕食動物の猫は
ひえると代謝が下がってしまい
素早い動きが出来なくなり
獲物を捕らえられません。
その為猫は
暖かい場所を選び
1日中日光浴をしてるのです。
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犬が水にぬれると
体をフリフリして水を弾きますが
猫がこんな事をする姿を見ません。
それは
犬が揮発性がある毛に対し
猫の毛が水を吸い込む
ウール製の毛だからです。
しかも猫の毛は
3層構造になっていて
体温が下がりにくくなってるのです。
1層目が「アンダーコート」で
短くて細い毛が生えており
体温を保つ役割がありあます。
2層目が「ガードヘアー」で
1層目の「アンダーコート」を
保護する役目があり
とても長い毛です。
3層目が「オーンヘアー」で
毛の保護と体温の保温
両方の機能を持ちます。
1層目にあるアンダーコートは
全く水を弾かず吸ってしまい
この毛が濡れると体温が下がり
一気に運動能力が低下します。
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猫は
犬ほどじゃないですが
人間の嗅覚の20万倍もあり
とても鼻が良いです。
猫の鼻の上顎の奥には
「ヤコプソン器官」があり
ここで匂いを検知します。
猫が臭い物をかいだ時
口を半開きににして
「フレーメン反応」と言う
仕草をします。
これは
ヤコプソン器官が
フェロモンと勘違いして起こる
猫の仕草なのです。
水の中には
様々な化学物質が入ってて
この物質の臭いが猫にとって
非常に嫌な臭いに感じます。
更に縄張りを示す為に猫は
自分の体の臭を付けるので
自分の臭いを大切にしてます。
その為猫は
自分の臭いが水で落とされる事を
よく知っているので
濡れる事が不愉快極まりないです。
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猫は
水で体を洗わなくても
清潔を保つ事が出来ます。
猫のその秘密は
自分の体を舐める
「グルーミング」と言う行動で
清潔を保てるのです。
猫の舌には
糸状乳頭と言う突起が
たくさんついてます。
この突起のおかげで
舐めるだけで汚れを取り
毛並みを整える事が可能です。
更に猫の唾液は
無臭で消臭効果があり
外敵から追跡されないように
自分の臭いを消したりします。
しかし猫の中には
水を苦手としない
特殊な猫もいます。
元々湖の近くに生息してた
「ターキッシュバン」や
好奇心旺盛な
「アビシニアン」がそうです。
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水が苦手じゃ無い猫の中でも
暖かい地方に住んでた猫は
冷たい水が嫌いです。
なので
蛇口から温水が出てたりすると
動く物に興味が湧く習性で
蛇口の水をバシャバシャします。
猫をお風呂に入れる時
凄く嫌って暴れ
たまに飼い主に大ダメージを
与える時があります。
この時は
猫と祖先が砂漠の乾燥地帯で
進化した生き物という事を
思い出してみてください。
同じ猫でも虎やライオンは
水を嫌がるどころか
自分から温泉に入ります。
それは
虎やライオンの毛は
熱帯雨林で進化した為
揮発性が良い物に進化しました。
その為春雨に濡れようとも
温泉で頭にタオルを乗せようとも
夏に川に入りウンチしようとも
全然平気なのです。