8歳の時
埼玉県の、三郷団地に住んでいた時の事。
この頃、立花小学校という所に通ってた。
そこには、どんぐり学童保育があった。
俺はそこに通っていた。
そしてここには、動物の飼育場所があった。
この小屋には、ウサギと、鶏と、アヒルがいた。
そこに、チャボと言う凶暴な鶏がいた。
この鶏はメスで、たまに卵を産んでいた。
俺はその卵をたまに見つけては、小屋に取りに入って行った。
そうすると、チャボは毎回俺の事を猛烈につついてくる。
それが容赦ない攻撃で、物凄く痛い。
たまに、みんなで遊ぶ為にペットを小屋の外に出して遊んだ。
その時必ず、チャボはみんなを追いかけ回す。
近づく事すらままならない。
チャボと言う鶏は、元々おとなしい鶏だがこのチャボは違った。
近くの農家から貰った「闘鶏」と言う凶暴性が高い鶏だった。
チャボは、外に出すと、閉じ込められていたストレスを一気に発散する。
そのせいで、非常に怖い鶏だった。
この時は、俺もみんなも、くちばしで突かれて傷だらけになっていた。
でも、俺達はその必死に逃げる事が凄く面白い遊びになっていた。
チャボに追いかけられて、本気で逃げて、力尽きたらマジで攻撃される。
この状況が、凄く興奮して非常に楽しかった。
今はもう、こんなに無心で遊べる事は全く無く、良い思い出になっている。
チャボは今では、天然記念物に指定されている。
でも、一般家庭で買う事も出来る。
しかも、食肉として食べる事も合法になっている。
俺の子供の頃は「闘鶏」と言う、鶏を戦わせる競技があった。
学童保育にいたチャボは、「闘鶏」に出場していた鶏だった。
近くの農家の人は、なぜこんな鶏をくれたのか解らない。
でも、大体想像は付く。
きっと凶暴過ぎて、手が付けられなかったのだろう。
でも、まぁ良いか。
おかげで、あの頃は無心で夢中になり遊びまくれたのだから。