この作家さんとの巡り合わせはあまり良くない。
『イニシエーション・ラブ』は未読だし、かの超絶ミステリのオマージュ『匣の中』もそうだ。
出だしは悪くなかった。
第4回メフィスト賞受賞作『Jの神話』は刊行直後に講談社ノベルスで読んだ。
『塔の断章』も人から借りて読んだ。
それ以来、実に久方ぶりの乾くるみ作品である。
一言でまとめれば日常の謎系ミステリ連作短編集。
ただし、ラストに強烈な仕掛けがある。
アリかナシかで言えば、アリ寄りのナシかな、第13回メフィスト賞作品を通過した身としては。
さて、次に読むのは何になるやら、いつになるやら。