ちょいと長めの雪女二編に三つの短編を挟み込んだ全五話。
漫画原作のための書き下ろしとのこと。
被害者に良く似た妖怪雪女を監視カメラが捉えたばっかりに、アリバイ証明が難しくなった男性の災難を描く「雪女のジレンマ」。
女難続きな上に全く女心を解さない辺り、ラノベ主人公のテンプレを見る思いだ。
挿話が如き短さの三編の後には「雪女を斬る」。
果たして大昔に斬られたと言い伝えられる雪女は、現代の雪女とどう関係するのか。
ミステリというよりも過去と現在のミッシングリンクを説き明かす因縁譚に近い。
確かに漫画の原作向きだ。