早起きしてずっと仕事をした。オニオンスープを飲みすぎたようなきがする。塩分摂取しすぎてむくむかもしれない。
むくむといえば10年以上前にネフローゼ症候群に罹患して腹水がたまるまで病状が進行した。腎臓がうまく機能せず、何かを食べれば嘔吐下痢をし、もうだめだとおもい入院することになる。その後、利尿剤を点滴するなどいろいろな治療をうけて入院1週間で、体重が10Kg減った。
ただ単純に太ったのだと思い込んでいた。調子が悪くても大丈夫だと思い込んで職場にいき、手の親指の関節が変なふうに曲がっても無理やり戻して仕事をしていた。
大丈夫、大丈夫、大丈夫。わたしは大丈夫。言い聞かせながら仕事をしたり遊んだり無理やり笑ったりしていた。
ぜんぜん大丈夫じゃなかった。電車に乗るたびに気持ち悪くて一駅ごと降りてはトイレに駆け込み嘔吐下痢。お腹も足もばかみたいにむくんで気持ちが悪いのに出社して仕事……ばかだ。わたしはばかに違いない。
この経験を経て、おかしなことがあればすぐに病院にいくことにしたし、他者から相談されたときはなんとなーく検査することや病院にいくことをすすめている。SLEに罹患しているわたしは、病院ありきの生活だから通うのが当たり前になっているけれど、ふだん健康なひとは特に病院に行くことが嫌いだろうし、少しの風邪症状なら薬をのまなくても自力で治すことができるだろうし、ぜんぜん大丈夫! っておもうのだろうけれど、無理がたたると大変なことになる…こともある。
うるさくならない程度にはそっと伝えていきたいなとおもう。
とはいえ、人間は、自分のことにならないとなかなか気づけない生き物なのだけれど。そこがまた、もどかしい。じぶんの体に耳を傾けることを忘れないでいてほしい。それがだいじ。
ネフローゼ症候群といえば、棋士だった村山聖氏が思い出される。松山ケンイチ主演で映画化もされている『聖の青春』では村山氏の将棋への想いはもちろんのことネフローゼ症候群の症状についてイメージが伝わるとおもう。
松山ケンイチ、役作りのために増量したしね。太っているわけではなくて、必要以上に大量のたんぱくが漏れ出て、必要なたんぱくがなくなってむくみ、ああなるんである。つらいよねえつらい。村山氏の場合はさらに膀胱がんに…
もちろん、コンビニ受診は困ってしまうし必要のない人は行かなくてもいい場所である病院。そして、多くの人たちは病院が嫌だなぁとおもうけれど、必要だとおもわれるときに、安心を得るために明るい気持ちで行ってもいい場所なんじゃないかな。とおもったりもしている。