【課題】
くまモンやピカチュウなど日本にはたくさんのゆるキャラがいるが、今や全国津々浦々ゆるキャラが増えている。地方や企業のアピール目的のキャラから、ゲームやアニメのキャラ、様々なものの擬人化などなど、そのうち八百万の神様よりも多くなるかもしれない。それに伴ってゆるキャラの着ぐるみをかぶってリアルの場に現れるために、大量の中の人が必要になる。
中の人はおそらくほとんどがアルバイトになると思うが、この労働はひどく過酷である。着ぐるみは重く、特に夏は非常に暑い。実際昨年夏にアルバイトの男性が亡くなった事件も起きている。
【解決方法】
着ぐるみの中に入って動くロボットを開発する。ロボットは160~170cmくらいの体長で、二足歩行ができる程度の性能で良い。ロボットはあらかじめプログラムされたダンスなどのパフォーマンスをしたり、外部からの命令で接客対応などをすれば良い。
ロボットの性能はなにもボストン・ダイナミクス社のロボットのような、超絶身体能力を持つ必要はない。ややゆっくりと歩いたり手を動かせる程度であればいい(むしろ速すぎると周囲の人間にとって危険)。またふなっしーのような超変則的な動きをする必要性も必ずしもない(できればそれはそれで面白いが)
これによって着ぐるみの中の人という過酷な労働から人間は解放される。このような分野にこそロボットは必要だと思う。ロボットの価格は安くはないだろうが、人件費と危険手当などの諸々を考えれば十分元がとれるのではないかと考えられる。しかも日本国内において着ぐるみの需要は膨大である。キャラクタービジネスの市場規模は2兆円とも言われている。海外展開も考えればもっと巨大になる可能性がある。
ロボットによって人間には不可能な動作ができる可能性もある。人間であるかぎり手足の数には限りがあるので、八岐大蛇やタコのようなキャラクターの動作は無理がある。しかしロボットなら手足を拡張することで何本でも増やすことができるし、手足を伸ばすことも可能である。
バイトのように研修も必要なく、全てのロボットが即現場に投入できる。しかもデータを蓄積することでより好ましい動きが可能になるかもしれない。またダンスや行進では複数のロボットを同期することによって、まったく同じ動きをさせたり、時間差のウェーブを起こすことも簡単にできる。
きつい労働から解放することこそが、ロボットの活躍の醍醐味だと思う。