【Rev.1】
ぶっちゃけ高校生より大人をどうにかした方がいい。日本の大人は学校を卒業した後に勉強しないからどんどん無能になる。
【Rev.0】
「生徒の学習到達度調査」(PISA2018)によると、OECD37ヵ国中科学的リテラシーは2位、数学的リテラシーは1位、読解力は11位だった。堂々たる成績である。しかし気になるのは、参照の記事では、科学と数学でいい点を取ったことよりも、読解力が下がったことを懸念することが真っ先に挙げられていることである。
2000年くらいにも同じように科学や数学の分野で国際的な教育の成績が下がったことがギャーギャー騒がれたことがある。曰く科学立国日本のピンチ、日本は堕落した、今の若者はだらしない、などなど。翻って、現在は見事にトップに返り咲いた。
しかし世間の風潮としてそのような傾向は、知る限り、ない。復活して当然なのだと思っているのだろうか?そもそもOECD内でトップクラスにいること日本がトップクラスにいることがどれくらい大変なことを理解していない。各分野で人口一億人以上の国でトップ10に入っているのは読解力のアメリカだけである。また先進国と言われるような国、アメリカ、イギリス、ドイツもそれほど高くない。
ランキングに入っているのはほとんど人口5000万人以下、なかには1000万人を切っている国もある。三分野でトップクラスにいるエストニアの人口はわずか130万人で、日本の100分の1である(もちろんエストニアはすごい)。一億人の平均値を維持し、さらに向上させることがどれほど大変なことを多くの人は理解していない。
ある意味で少数のエリートを選抜して英才教育をほどこすことは難しくない。それよりも全体の平均を上げる方がはるかに大変なことである。現代において一部のエリートや天才が経済や社会に重大な影響を与えることは理解しているが、それでも民主主義社会において国民全体の教育の高さは、社会維持に位おいて極めて重要な要素である。
日本国民は国際的にみて優秀である。もちろん同調圧力や際立った天才がいないなどという問題もあるかもしれない。それでも平均が高いということは重要で困難なことなのである。そのことを認めて、子供を褒めて、先生たちに感謝するべきである。悪いことばかり取り上げてギャーギャー騒ぐのは子供と先生のモチベーションを下げるだけでいいことは何もない。