※本稿は2016年に筆者が運営するブログメディアに初掲載したインタビューのリライト版です。
あなたはイギリス以外の欧州のロックバンドをいくつ知っているだろうか。私はそこまで多くない。Blahalouisianaは中央ヨーロッパのハンガリー出身のバンドである。イギリスの伝統的かつ、実験的なロックサウンドに影響を受けつつも、ニューウェーブやポップスを柔軟に取り入れた彼女たちのサウンドはどこか突き抜けた爽やかさもあり、古き良きポップスの色気がある。
シンディ・ローパーやアラニス・モリセットたちが世に放った魅力的なエネルギーを現在のリスナーに合うようにフレッシュな形で届けている印象だ。
本稿ではそんなBlahalouisianaの経歴と今後についてインタビューした。
――あなたたちを初めて知る日本のロックファンに自己紹介をお願いしてもいいですか。
私たちはハンガリーのバンドで、最初は4人の幼馴染で結成したんだ。その後、ボーカルのSchoblocher BarbaraとベーシストのJancsó Gáboにジャズスクールで出会ったの。4年前から本格的に曲を書き始めたんだけど、レコーディングしたほとんどの曲はハンガリーの一番大きいラジオ局で流してもらったから嬉しかった。
その後、コンスタントにライブをしてるんだけど、これまでにオーストリア、スロヴァキア、2秋にはルーマニアにも行く予定。もちろん、日本にもライブに行きたいと思っているよ。一度、ブダペストでMorcheeba(モーチーバ)の前座をやったんだけど素晴らしかったよ。それから私たちは2016年の春に『Blahalouisiana』っていう、セルフタイトルアルバムをリリースしたんだ。You Tube、Spotify、i-Tuneでチェックしてみてね。
※Morcheeba: イギリス出身のエレクトロニカバンド。レイドバックしたサウンドとシーケンスが組み合わさったサウンドはUKクラブシーンからの信頼が厚い。
――あなたたちのソウルフルな楽曲はどのようにして生まれているのですか?また、歌詞はハンガリー語と英語で書いていますが、それはどのように使い分けていますか?
私たちはビートロック、ソウル、ファンク、モータウンが好きなんだ。そうした音楽がいつもインスピレーションを与えてくれるよ。歌詞はもちろんハンガリー語でも書いているんだけど、ハンガリー人のほとんどは英語が喋れるし、私たちのファンと交流するにはハンガリー語よりも英語の方が簡単だからね。私たちの音楽ジャンルは英語の歌詞と共に生まれたものだからそっちの方が馴染むんだ。リズムや語感を考えて、ベストだと思って英語で歌詞を書いているよ。
――あなたたちはツアー真っ最中ですが、ツアー中の印象深いエピソードなどはありますか?
私たちはこの夏は週に2、3回ライブをやっていたこともあって、夏の終わりには結構疲労が溜まっていたの。でも、私たちにはありがたいことに多くのファンがいる。大規模なフェスのメインステージにだって2回立ったんだ。あと、オーストリアで小さなフェスが開催されていて、そこが本当に最高だったよ。そこで1,000人以上の人たちと交流できたのは本当に嬉しかった。多くの友達ができたし、多くの大切なことを学んだんだ。
――私はあまりハンガリーの文化に馴染みがないのですが、おすすめのハンガリー料理を教えてください。
そうなんだ、ハンガリー人は食べるのが大好きなんだよ!ブダペストだったらどんな料理でもあるよ。それこそ寿司からメキシカンまでね。けど、私たちのメインディッシュはgoulashかpörköltだよ。インターネットで検索してみて。
※goulash(グヤーシュ)、pörkölt(プルクルト): 両方ともシチューのようなものだが、色合いはビーフシチュー。肉は地方や習慣によって入っているものや、入っていないものもある(ベジタリアンの方も楽しめる)。goulashはドイツやその他の地域にも伝わっているが、ハンガリーに根付いている。それぞれ、似たような料理だが人によってはpörköltの方がグレイビーっぽい(肉汁感が強い)という印象を持っているようだ。
――あなたがおすすめする、Blahalouisianaの曲を3つ挙げるとしたら?
もし、初めて私たちを知るならまずは『Deeper(I’m going Deeper)』はマストだね。そして『Settle Down』、『My baby wants to leave this city』を聞いて!
――もし、日本ツアーが実現したらどこに行きたいですか?
私たちはライブできるならどこにでも行くよ!もちろん東京にも行きたい。
――バンドの最新のニュースを教えてください。
私たちはニューアルバムの制作に取り掛かってる。その中のリード楽曲は10月にアップされる予定だよ!
――最後にファンや見てくれている方々へメッセージをお願いします。
日本のみなさん、もし私たちのファンになってくれたら友達にも私たちのことを伝えてください。それが私たちが海を越えていくことの手助けになります。
Blahalouisiana: