

小田急グループの中核を担う鉄道事業で、主に神奈川県内の狭軌で運行されている江ノ島電鉄こと江ノ電は、1979年12月3日に営業運転を開始した江ノ電1000形1001編成を廃止することが発表された
1000形「1001-1051号」車両の営業運転終了について - 江ノ電
プレスリリースによると、「1001-1051号」は、1979年に運行を開始。47年の間に江ノ電の顔として走行し、約330万キロ(地球約82周半)を走行した実績ある江ノ電の名車両であると説明します。江の電が公表した貴重な資料写真の中に江ノ電502と江の電302の姿に江ノ電1001の姿を確認できます
この江の電1001は、1次車と数えられ1986年4月23日に営業開始した1501編成と1987年12月10日に営業開始した1502編成まで江ノ電の主力車両として、鎌倉の公共交通機関として支えてきました
そんな江の電1001ですが、現役最古の江ノ電の車両である300形電車より後に登場した車両にもかかわらず、江の電1001が300形電車より先に現役を退けることになりました
この決定の背景には、昨今の訪日外国人旅行客の対応がなかなか思うように進まず、江の電側が持続性と収益性の双方を客観的に考え抜いた決断であって、その了承を親会社である小田急HDも今回の車両引退を了承したと思われます
鉄道は単なる遊園地の乗り物ではなく、鉄道オタクのために古い車両を残すものではないです。鉄道は社会に不可欠の公共交通機関の役割を担っており、江ノ電沿線には、江ノ島への観光需要の他に、沿線住民の移動の足から公立学校に通う学生への移動の足として、江ノ電は重要な役割を担っています
そのため、コストを賭けて古い車両を維持するのは、時代にマッチせず、路線維持と収益性を考えても、いくら古い車両が良いとは客観的に思えません
江ノ電は2026年に導入した新型車両700形電車の元、古い車両をリニューアルや新型車両への置き換えを進め、江ノ電を次の時代に残すためにも、今回の江ノ電1000形1001編成の引退が回避できなかったと主観的に見えてもおかしくないです
執筆者は根っからの鉄道ファンですが、鉄道を未来に残すためには、古い車両の置き換えや近代化に積極的に賛成する立場です。鉄道は“公共”の交通機関であり、多くの人々の移動を支える基盤。だからこそ、その持続可能性を高める努力を続けなければならないと執筆者は実際に考えているからです
日本の鉄道事業が縮小傾向にある背景には、人口減少という構造的な課題があります。この問題は長年にわたって先送りされてきた面があり、その影響が今、地方路線の維持困難や公共交通サービスの低下というかたちで顕在化しているように思います。そうした現実を前に、鉄道ファンとして胸が痛むのは、SNSなどで見かける一部の投稿や意見が、あたかも鉄道に関する“正しい見解”のように拡散され、多様な視点が圧縮されてしまう場面があることです
もちろん、多くの方が純粋に鉄道を愛し、それぞれの形で応援しています。しかし、その中で、意見の違う方が肩身の狭い思いをすることや、議論が深まらないまま感情的な対立に陥ってしまうことは、とても残念に感じます
これまで執筆者は、そうした雰囲気に馴染めず、あえて“鉄道ファン”として声を上げることを控えてきました。しかし、公共交通機関の維持が難しくなっている今、黙っていることにも違和感と危機感を覚えるようになりました
また、メディアによって鉄道に関する話題がセンセーショナルに取り上げられたり、対立をあおるような伝え方がされることも増え、情報をどう受け止めればよいか戸惑う日々が続いています
鉄道は、多くの人々が利用する公共財です。だからこそ、その維持には社会全体の責任が伴うと考えます。自動車による交通事故や高齢者の運転問題など、交通に関する課題は鉄道だけに限りませんが、だからこそ、それぞれの交通手段が相互に補完し合う社会の仕組みが求められているのではないでしょうか
また、若い世代が公共交通から自家用車へとシフトする背景には、利便性や経済性、地域のインフラ整備のあり方など、さまざまな社会的要因があると思います。その選択をただ批判するのではなく、なぜそのような流れが生まれているのかを冷静に見つめ、改善策を考える時が来たと主観的に思います
鉄道を含む公共交通機関を、すべての人が公平に利用できるようにするためには、利用者・事業者・行政・そして私たち一人ひとりが、それぞれの立場でできることを考えていく必要があります。執筆者はその一員として、これからも建設的な議論と行動を大切にしていきたいと考えています
文・編集:しょーざお https://alis.to/users/Shozao-web 










