皆さま、新天皇陛下の御即位と新元号への改まり誠におめでとうございます。
改めてよろしくお願い致します。
『ほんとうにおめでたいにゃ』
今回の新元号と新天皇陛下へのご譲位などによる一連の関連儀式の中で注目の集まっているであろう三種の神器についてご紹介したいと思います。
『まぁにゃんというか、神器を紹介するというのもおかしな話にゃ』
三種の神器はその名の通り三種類からなる神器です。
『神のアイテムにゃ…』
八咫鏡《ヤタノカガミ》
草薙剣《クサナギノツルギ》
八尺瓊勾玉《ヤサカニノマガタマ》
この三つを三種の神器と言い、これらは王権の象徴とされこれを所持していることが正統な王または王家であることの証であるとされてきました。
『英語だとレガリアとか言ったりするにゃ、英国王室の場合は141個にものぼるレガリアが存在していて英国の場合は儀式に使われる用具のほとんどがレガリアに指定されているので日本とは少し事情が違うみたいにゃね』
日本国における創世神話の時代にまで遡ります。
『神々の世界のおはなしにゃ』
須佐之男命《スサノオノミコト》が神々の住む世界である高天原《タカマガハラ》にて簡潔にいうと少しばかり乱暴な振る舞いをしていました。
それに困った八百万の神《ヤオヨロズノカミ》たちは天皇家の祖先である天照大神《アマテラスオオミカミ》へと苦情を入れるようになります。
『皇祖神とも呼ばれたりするにゃ』
しかしアマテラスは、すぐにはスサノオを咎めることなくかばいました。
『なにかスサノオにも考えがあるんじゃないかと思ったそうにゃ』
そんなある日、アマテラスが神々に捧げる衣を織っていた時のことです。
天井に穴が開き、その穴から皮を剥がれたつんつるりんの馬が降ってきました。
『つんつるりん…にゃ…』
もちろんそれをやったのはイタズラなのかなんなのか…スサノオでした。
『神様にも色んな神様がいるようにゃ……』
そんなスサノオの行いを反省し、自分の判断が間違っていたと反省したアマテラスは天岩戸《アマノイワト》へ引きこもってしまいます。
『これが有名な天の岩戸隠れにゃ、太陽の象徴であるアマテラスが引きこもってしまったことにより世界は闇に包まれることになるにゃ』
さぁこのままでは世界は暗いままです。
困った困った。ということでヤオヨロズノカミ達は作戦会議を開きます。
『どうすればアマテラスは出てきてくれるのかにゃあという感じにゃ』
思金神《オモイカネノカミ》の作戦はこうだった。神楽《カグラ》を行い、楽しい雰囲気にすればアマテラスも気になって出てきてくれるだろうというもの。
『神楽は現代風に言えばダンスのことにゃね、神様に捧げるダンスにゃ』
オモイカネは、鍛治の神様である天津麻羅《アマツマラ》にヤタノカガミを作らせます。
玉祖命《タマノオヤノミコト》にヤサカニノマガタマを作らせます。
そして、ヤタノカガミとヤサカニノマガタマとその他の様々なカグラの道具と共に芸能の女神である天鈿女《アメノウズメ》が踊ると、それを見ていたヤオヨロズノカミ達が大爆笑。
神々の世界であるタカマガハラは、笑い声に包まれました。
こうして、外の様子が気になったアマテラスは無事に出てくることとなり一件落着となったのです。
『かなり端折ってはいるけど流れはこんな感じにゃ』
この神楽を行う為の道具として作成されたのが、八咫鏡《ヤタノカガミ》と八尺瓊勾玉《ヤサカニノマガタマ》だったのです。
草薙剣《クサナギノツルギ》はまたの名を天叢雲剣《アマノムラクモノツルギ》とも言います。
『男子ならみんな大好きにゃゾクゾクするにゃ』
剣に関しては、先述した鏡と勾玉とは成り立ちが違います。
いたずらっ子のスサノオは、アマテラスの天の岩戸隠れ事件のあとどうなったかというと罰として神々の住まう世界タカマガハラを追放されることとなりました。
『つまり人間界である中つ国に降りてくることになったにゃ、高天原と死者の世界 黄泉の国の間に位置するのが中つ国と言われているにゃよ、ギリシャ神話にもこういう神様がいた気がするにゃ』
現在の島根県の辺りに降り立ったスサノオは、美しい娘と泣いている老夫婦と出会います。
なんとその村には年に一度、八つの頭と尻尾を持つ怪物がやってきて娘を食べてしまうという。その名もあの有名な八岐大蛇《ヤマタノオロチ》もうじきその時期が訪れるそうで……。
それを聞いたスサノオは、ヤマタノオロチ討伐を請け負います。元々タカマガハラでは暴れん坊でしたから、お安い御用でしょう。
そして、様々な作戦と共に見事ヤマタノオロチを討伐することに成功します。
この時、ヤマタノオロチの尻尾を切断してみるとその尻尾の中から出現したのが、神剣、霊剣の草薙剣であると言われています。
『ちなみに出てきたのが、草薙剣で尻尾自体を切る時に使った愛剣が十拳剣《トツカノツルギ》と呼ばれ、天羽々斬剣《アメノハバキリ》としても有名にゃね』
そして、後にアマテラスへの献上品として草薙剣を渡すこととなりこの時タカマガハラに三種の神器が揃うこととなります。
『かなりファンタジーなお話にゃね、いつの時代も女性を助ける為にヒーローが立ち上がるのにゃ、日本神話に限らず日本の言い伝えやむかし話はかなりぶっ飛んだ内容のものが多い、桃太郎や浦島太郎など桃から産まれたり亀に連れて行ってもらったり吾輩が思うにはこういう言い伝えは、比喩表現だと思っているにゃヤマタノオロチも本当に怪物が居たのではなく比喩表現でヤマタノオロチの正体は怪物のように力を持った8人のその土地の権力者のことだとする説もある、そうすると戦利品として剣を手に入れたのも腑に落ちるにゃ』
こうして揃った三種の神器は、後にアマテラスの孫である瓊瓊杵尊《ニニギノミコト》が人間界である地上を治めなさいとの命を受け、天孫降臨する際にアマテラスより鏡をこの私とおもい祀りなさいと受け、三種の神器を継承します。
つまり、ヤタノカガミは太陽を反射し自らが光り輝くことからアマテラスと同一視されそのものと捉えます。その為、三種の神器の中でもヤタノカガミは他二つよりも位が高いとされています。
『この天孫降臨という言葉はよく使われるにゃね、ちなみにアマテラスの孫が降臨するから天孫降臨にゃ天の孫の降臨ということにゃね』
現在の宮崎県と鹿児島県の境に位置する高千穂峰《タカチホノミネ》に降臨したとされています。
そしてその後に、ニニギノミコトのひ孫が初代天皇陛下に即位することとなります。
神武天皇陛下の即位です。
こうして、三種の神器も神武天皇へと継承されていきました。
それから、神武天皇以降三種の神器は正統な王権の象徴として脈々と受け継がれ現在の天皇陛下の元へとたどり着いたのです。
現代の日本では年月を数える際に西暦で数えていますが、日本には元号とは別に古代より続く年月の数え方があります。
皇紀《コウキ》
と言い、字のごとく初代天皇陛下 神武天皇が即位された年を一年と数える方法です。
『西暦2019年は皇紀2679年にゃ!日本人なら覚えておいて損はないにゃ!西暦に660年を足すと覚えやすいにゃ!』
◆ヤタノカガミ→本体 (伊勢神宮)
形代 (皇居 宮中三殿の賢所)
『宮中三殿というのは、天皇陛下がお住いの皇居の中に存在する賢所、皇霊殿、神殿、この三つの総称らしいにゃ』
◆草薙剣→本体 (熱田神宮)
形代 (御所 天皇陛下がお住いの場所でご寝所の隣にある特別な部屋にある)
◆八尺瓊勾玉→勾玉も草薙剣の形代と一緒に御所にある
『形代というのは本物ではないが、霊的なパワーをしっかりと受け継いだ分身のような立ち位置、マガタマだけはその分身が作られておらず現在は本物のみにゃ』
十代天皇陛下 崇神天皇の時に神器を外に持ち出す際は、本体を置いたままにしておいて形代を持ち運ぶようにしようということになったそうだ。
ちなみになぜ草薙剣は、伊勢神宮でもなく皇居でもなく熱田神宮かというと。
これまた神話の時代に遡ります。
アマテラスやスサノオの時代から時は進み初代天皇陛下から数えて十二代目の景行天皇の時代のお話。
日本武尊《ヤマトタケルノミコト》が東国征伐を行なった際こと。
伊勢神宮へ立ち寄ったヤマトタケルは、叔母の倭姫命《ヤマトヒメノミコト》から草薙剣を持って行きなさいと預けられます。
そして、なんやかんやで帰路についたヤマトタケルは道中で伊吹山の神と対峙することになるのですが、この山の神は素手で打ち取ってやろうと草薙剣を置いていってしまったのです。
結果はもちろん負けてしまいます。
そして、ダメージを負ったヤマトタケルは近くの清水で一時は回復を見せますが、神の霊気に触れたのかこの時のダメージが原因でお亡くなりになられます。
その後、奥さんである宮簀媛《ミヤズヒメ》がヤマトタケルから預かっていた草薙剣を守り祀る為に熱田神宮を建立したとされています。
なので、草薙剣は熱田神宮にあるということですね。
ヤタノカガミは、アマテラスそのものとして同一視されるためアマテラスの子孫である天皇陛下よりも位が高いとされ、天皇陛下でさえも同じ空間に長居をしてはいけないとされているそうです。皇太子様ですら、同じ空間では長居どころか膝をついた状態でないといけないとされる。
『そもそも三種の神器自体が誰も見てはいけないほど貴重なものとされているにゃ』
誰も見てはいけないとされ、見てしまうとバチが当たるもしくは祟りとまで言われてきた神器。この長い歴史の中で誰も見たことがないのでしょうか?古い文献の中から記述のあるものをご紹介します。
形代のヤタノカガミを安置している場所が火事になってしまう。
家臣に探しに行かせると火事で焼かれたにも関わらず、灰の中から無傷で出てきたそうです。その時のはなしによると大きさは直径約24cm ほどで鏡のふちに小さな傷があった。この傷は、天の岩戸隠れの際にぶつけてしまった時の傷と日本書紀に記述があるそうだ。
しかし、このヤタノカガミは形代のはずで傷があるのは本物のほうのはず。
果たしてこの一致は……。
『推測だけれど神器を狙うもの達を欺く為に形代と呼ばれているものが実は本物という可能性もあるにゃね、もしくは形代を作成する際にその傷もきちんと模倣したかもしれないにゃ』
1725年江戸時代の学者 玉木正英が書いた文献である 玉籖集《ギョクセンシュウ》の裏書きの記述。熱田神宮の大宮司と数人の宮司が草薙剣が入っている箱の中身をこっそり見てしまったそうで……。
『いくら見てはいけないといっても、見たくてたまらないものもあるにゃ……』
150cmほどの箱で草薙剣自体は、約85cmほど。刃先は笹のようにスッと鋭く伸びていたそうだ。
もちろん見てしまった大宮司は、処罰を受け…そのほかの宮司たちは病にかかって亡くなったそうだ……。
『た…祟りということかにゃ……』
かの有名な源平合戦、壇ノ浦の戦いの時に形代の草薙剣とマガタマが海に投げ出されるが、木箱に入っていたおかげで水面に浮いていた。それを回収し、マガタマが無事かどうかを確認する為に見たそうだ。ちなみによく草薙剣は壇ノ浦に沈んだと言われるが沈んだのは形代をの方という記述もある。
『天皇家の繁栄と世界と日本国の人々の安寧と幸せをお祈りするにゃ、弥栄』
>! これらの話は様々な話やネット上の情報を独自にまとめたものであり、これが絶対に《真実》である!と主張するものではありません。あくまでも諸説あるものを紹介している記事であり、間違いも含まれている可能性がある記事としてお楽しみ下さい。都市伝説というエンターテイメントです。