サービス開発をしていると、作りたい世界への思いが先行してしまい、使ってくれるであろうポテンシャルユーザへの寄り添いが不十分になることがある。
これは実に良くないことであって、使ってくれる人の気持ちを度外視していることになる。
以前自動車ディーラーに行った際、販売員が「今月まだ1台も売れてないんですよね…」と発言していたことを思い出した。
この瞬間、ここで車を買ってはいけないと感じてしまった。好きな自動車メーカーであったが、1つの発言が消費者の意識を変えることもあるのだな、と痛感した。
サービスを開発する上では使い手の気持ちを考えるのが最優先であるし、自社の事情などおくびにも出してはいけない。私は少なくともそう思っている。
確かに理念や存在意義でユーザを共感させる販売手法は大いに賛成であるし、前述のようなプロダクトは使ってみたいとさえ思う。
だが自社の内部事情を顧客に説明した瞬間それはエゴだと感じてしまう。充足したい対象が、相手ではなく自社であるためだ。
使い手があって消費者がいて初めてサービスと言うものは成り立つ。
先輩方の話を聞いていたり、改めて使ってくれそうなユーザーと打ち合わせする機会をかみしめたとき、資金調達のフェーズや新規事業を考えるフェーズになるとどうしても内側に意識が向きやすいのだな、と今日はつくづく感じた。
最も重要な使い手の気持ちに寄り添い続ける事を忘れずサービス開発をしなければならない。そう感じた。