ホオポノポノの4つの言葉、
ごめんなさい、
ゆるしてください、
ありがとう、
愛してます
が、強い浄化力をもつことは、ホオポノポノなどいちいち出してくる前から、
世界中の庶民が認識しているところだと思う。
だから、なにか流行しているのだなと思っても、あまり気にもとめずにいた。
が、あるとき、あるボディワーカーが、ホオポノポノに触れながら、
「すべての現実は自分自身がつくりだしている」と語り始めたので、
悪しきニューエイジの最悪のパターンが、また違う形で復活しているだけなのだということに気づいた。
ちょっとネットを検索してみると、
結局、この思想はマルチ商法や、自己啓発のりの世界で広がっているのであり、これを引用しながら、だから統一教会に入りましょうというサイトまである始末である。
なんかむかつくのは、ハワイ先住民がどうのこうのというレトリックである。
ハワイだろうとどこだろうと、地球の上に謙虚に生きている民なら「ごめんなさい、ゆるしてください、ありがとう、愛してます」が大事な言葉であることぐらい知っている。
そういう意味では、ハワイ先住民もそれを大事にしてきたというのは別に疑わないが、実はルーツとしてはそれだけで、あとはニューエイジ思想のモザイクではないか。
そういうレトリックで、ニューエイジ思想を先住民文化だということに、何か、激しい憤りを感じる。
国家宗教である神道を、縄文時代からのこの島の精神文化だと偽るレトリックと同じく、粘り強く、検証して、暴露して、解体していかなければならないレトリックだと思う。
ソーカルは、量子力学とかポストモダンとか、エセ科学を流用した欺瞞的な論文をわざと投稿して、採用される。
そのあとで、パロディーだったことを発表する。
世界は知の欺瞞を歓迎している。なぜなら、知の混乱は保守を延命させるからだ。正確な科学は保守的なようでいて、ついには、伝統科学のおかしなところを破壊する。
だが、精神論は混乱を呼んで保守を延命するだけなのだ。わざとそれを歓迎しているのが、世界資本に支配された現代の様相なのだ。
(2010年の日記です)