やまいでしごとをうしなったぼくが
ニはいめの珈琲をのんでいると
しゅふのむれは
こどものきょういく
せんせいの毀誉褒貶
還暦すぎたおやじたちは
知ったかぶりの
政治経済
だれもが群れる
そうぞうしさのただなか
まどぎわに
老いた女性がひとり
とてつもないスピードで
スマホをうち
ときおり天をあおぎみる
あふれる光にとけ
くたびれた体をぬぎすて
タマシイだけが
風にふかれて
雲のふちで
にじいろに
かがやいている