すごい詩だ。ノーベル賞ものだ! (^0^)
風に吹かれて Bob Dylan abhisheka訳
少年は一人前の男と認められるために
どれだけの道のりを歩みつくさなければならないのだろうか
白い鳩は砂浜でやすらぐまでに
いくつの海を越えて飛ばなければならないのだろうか
砲弾はあとどれぐらい人々の頭の上に降り注がなければならないのだろうか
けっして命を吹き飛ばさないようになるまでに
その答は、友よ、風に吹かれている
答は風に舞ってはためいている
男は何度首をもたげたら
青い空を見ることができるのだろうか
支配者であるあいつにいったいいくつの耳をつけてやったら
みんなの泣き叫ぶ声が奴にも届くのだろうか
「もうたくさんだ、あまりにもたくさんの人が惨殺された」と目覚めるために
あとどれほどの命が踏みにじられなければならないのか
その答は、友よ、風に吹かれている
答は風に舞ってはためいている
ああ山は海へと押し流される日まで
あとどれぐらい存在し続けることができるのだろうか
本当の自由が認められるまで
差別されし者たちは生き存えることができるのだろうか
人は真実が見えないふりをするために
どこまで目をそむけ続けることができるのだろうか
その答は、友よ、風に吹かれている
答はいつまでもただ風に舞っている・・・
楽曲
(注) 残っている歌声では、二番と三番が逆の順になっていることが多い。上記は晶文社の『ボブディラン全詩集』を典拠としている。こちらを選んだ理由は、
人は真実が見えないふりをするために
どこまで目をそむけ続けることができるのだろうか
をトドメの言葉にする方が、すぐれた詩であると、私(abhisheka)が考えるからである。