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浄土真宗の法事が十倍楽しくなる本 制作過程

あび(abhisheka)'s icon'
  • あび(abhisheka)
  • 2019/11/08 05:39

FACEBOOKから3年前の日記として出てきました。

(以下引用)

だれも示唆してくれないので、自分で調べたが、手元にある「真宗大谷派勤行集」を見る限り、前半に大きな字で掲載されている和讃は、
「讃阿弥陀仏偈和讃」1から6。
「正像末和讃」26から30。56から58。
うち58は恩徳讃である。

なぜこのような選択になったのか。その選択は誰が決めたのか。それに関する資料があれば教えてください。また大谷派以外での異同についても教えてください。

さらに葬式などで阿弥陀経を読むことがあるのは、大無量寿経が長すぎるというだけの理由の妥協ですよね?(勤行集には入っていません。)

僕は僧侶ではないだけではなく、一度も門徒だったこともなく、現在はいかなる日本仏教の宗派・お寺とも一切の縁を切っているので、思想的な考究以外、何も知らないのです。

ただ法事で経文などを選ぶのは、思想的理由が明瞭でなければならず、そうでないなら、誰がどういう理由で決めたものに過ぎないかを明らかにしておくのが、思想的仕事と思います。
ので、よろしくご教授ください。

さらに「真宗大谷派勤行集」の後半に小さな字で掲載されている和讃をぜんぶ調べました。
「讃阿弥陀仏偈和讃」1から6。(再び)
「弥陀経意」1から5。(全)
「三帖和讃冠頭二首」のうち1。(三帖和讃「浄土和讃」「高僧和讃」「正像末和讃」のうち、「浄土和讃」よりということになる。)
「現世利益和讃」10から15。
「高僧和讃」13から18。
「高僧和讃」5から10。
「正像末和讃」31から36。
「正像末和讃」53から58。うち56から58は再び。58は恩徳讃。
「皇太子聖徳奉讃」6から11。

切り貼るのやダブるのは、勝手だが、よほどの意図がないと、混乱する。
意図がしっかりと説明できない限り、こんなややこしくてぐちゃぐちゃな編集をするべきではないだろう。

意図の説明はないので、単に編集として見たとき、めちゃくちゃにしか見えないし、最悪なことには出典が書いていないので、どこからとってきたのか、わからない。
私が調べられたのは、曲がりなりにも、仏教学を修めているし、聖典などの資料も自宅に揃っているからだ。

特に勉強したわけではない人にとっては、どこからとってきたのかわからないものが、のんべんだらりと、ここからは別の出典ですよと断らずに続くので、親鸞の和讃を読むという思想行為としては、まさしく「切り貼り」としか言いようがない。

それを意味もわからず聞いている行為に何の意味がある?
権威主義以外、何の意味もないというべきではないか。

また同じ真宗でも他派では別の選択や編集になっている可能性が高い。
髙田派では「皇太子聖徳奉讃」がもっと重視されている可能性など。

よってこれをこのままこの順番の切り貼りで訳すことに意義があるのかは疑わしい。
僧侶が読むときに今から何和讃の何番から何番を読みますと言ってくれるなら、すべての和讃を親鸞の書いたとおりに訳しておくのが望ましく、切り貼りはするべきではないだろう。
そうしようか。

そして門徒は僧侶が勤行を前に「和讃を読むときは、何和讃の何番から何番ですといちいち言ってください」とお願いしておけばいいと思う。

また聖徳太子関連の和讃は親鸞の真作ではないという説は、私の本では紹介したい。訳しておいた上で、このような思想を親鸞が開陳するとは考えがたい。矛盾しているということについて、考究するものにしておきたい。

(引用終わり)

「聖徳太子和讃は親鸞の真作でない」論は、掲載すると寺院の大量発注などの売り上げが激減するという理由で見送った。

が、「魂の螺旋ダンス」改訂増補版では取り上げた。
ただこの本は第三書館の破産のため増刷ができず、ネット上でしか読めない。
ALISでは、「聖徳太子和讃は親鸞の真作でない」論の部分は無料で読める。
以下である。

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10代より世界放浪。様々なグルと瞑想体験を重ねる。53歳で臨死体験。31年の教員生活を経て現在は専業作家。https://note.mu/abhisheka

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