Taakeです。
このアカウント初投稿です(前作ったけどロックかかって使えなくなってた)
さて、ブロックチェーン用語を日本語にしてみるというイベント企画に事の流れで加わってます。
ブロックチェーンや暗号通貨(あえてこの名前で云う)が世の中にどうすれば浸透するか。名前がなじみやすくなれば済む話とは私は実際思ってない。
方法論はいくつかあって、どれもやらないといけないと思う。
1番大事なのは、需要を作り出すこと。
なんだかんだで、日本人にはJPYが一番なじみあって、安心できるのです。
今、一般人にとっての需要がない。使いたい、と思えない。
2番目は、意識させずに使わせるシステムが世の中に広まること。
一般人からすれば中の仕組みはどうでもよくて、便利に使えればいいんです。
この1番目と2番目を達成するにあたり、ブロックチェーン用語を馴染みやすくする、ということは一定の意義があることと思ってます。
6/13のイベント。個人の想いとしてはアカデミックな人に日本語の説明を聞きたいと思っていて、私はそちら側を増やしたいな。取引所の偉い人たちも審査員でくるけど、忖度無用で戦ってほしい(笑)
イベントに興味ありましたら参加してみてください。申込はconnpassから。
さて、今日の投稿のお品書き。
(1)暗号資産の呼称の経緯
(2)「資産」「貨幣」「通貨」の定義
(3)所感
(1)暗号資産の呼称の経緯
① 2014「価値記録」時代
政府による「(ビットコインは)通貨ではない」という見解に基づき定義される。
*「日本価値記録事業者協会(JADA)」設立
(日本ブロックチェーン協会(JBA)の前身)
*「仮想通貨ビジネス勉強会」設立
(日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)の前身)
「価値記録」とは
※国内では価値記録という呼称が浸透せず、一般的に仮想通貨という名称が使われていた。「法定通貨/Fiat Currencyではない(法定通貨外)」という認識から、対外的に『仮想通貨/Virtual Currency』という呼称が使われた(Mt.Gox事件でも仮想通貨盗難、という表現が使われる)
②2017「仮想通貨」時代
「仮想通貨」とは
不特定多数間での物品購入・サービス提供の決済・売買・交換に利用できる「財産的価値」で、情報処理システムによって移転可能なものと定義される。つまり、法定通貨ではないが、決済手段の一つと解釈されている。
※海外では、暗号通貨(Crypto-currency)が一般的に。国内でも嗜む人の多くが暗号通貨を指向していた。(私も暗号通貨って言ってたわ)
③2020「暗号資産」+「電子記録移転権利」時代
①「暗号資産」とは(仮想通貨から改称。定義変更なし)
(1)不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる
(2)電子的に記録され、移転できる
(3)法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない
②「電子記録移転権利」とは(新設)
(a) 金融商品取引法第2条第2項各号に掲げる権利に該当する。
(b) 電子情報処理組織を用いて移転することができる財産的価値(電子的方法によりに記録されるものに限る)に表示される。
※暗号資産に決まった理由
2018年3月に金融庁にて「仮想通貨交換業等に関する研究会」が設置
設置目的:仮想通貨交換業等をめぐる諸問題について制度的な対応を検討するため
金融庁より「『仮想通貨』の呼称を『暗号資産』に変更することも考えられる」と提案。理由は以下の2つ。
①国際的な場において『暗号資産: Crypto Assets』との表現が用いられている。
②『仮想通貨』という呼称は、『法定通貨』との誤解を生みやすい。
※研究会での反対意見
①新しい呼称によって、新しい何か良い物ができたような印象を与えるのは適切ではない。
②G20では『暗号資産』、FATF(Financial Action Task Force)では『仮想資産』と呼んでおり、国際的にまだ呼称が定まっていない。
③流出事件が発生した最中、「名前を変えて売り出し直します」みたいなことはしたくない。
(2)「資産」「通貨」「貨幣」の定義
①資産(asset)について
一般に,特定の実体によって所有されていて,その実体にとって有用性を有する物財および権利で貨幣価値のあるものをいう。現金は典型的な資産である。したがってまた現金への請求権(債権)も資産であり,さらに,現金と交換される物財,すなわち購入される物財も資産である。物財のみならず,地上権,借地権,特許権,商標権等の財産上の権利もまた資産である。会計的には,資産は特定の企業が有する現金,および現金支出の結果であって,将来において収益をもたらす潜在的能力をもつ物財および権利であり,企業総資本の具体的運用形態を表すものである。(世界大百科事典 第2版の解説)
②貨幣(Money)について
貨幣(かへい)は、英語で「Money」と呼ばれ、決済手段と価値尺度と価値貯蔵手段の機能を持つものをいいます。これは、広く社会に流通し、商品(財・サービス)の交換の際に、価値の尺度や支払の手段の役割を果たすほか、それ自体が富として価値の蓄蔵を図られるものを指します。
|法定貨幣|
法律によって支払手段や流通手段として強制通用力を与えられている貨幣(日本では「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」で定義)。
|信用貨幣|
手形や小切手、銀行券など、信用を基礎にして流通する貨幣代用物。
|補助貨幣|
少額取引の利便性を図るために、金属を素材として、政府により鋳造・発行される小額貨幣(現在、硬貨として利用)。
|本位貨幣|
貨幣自体の素材の価値と額面金額が一致し、一国の貨幣制度の基準となる貨幣(金本位制や銀本位制の時代の金貨や銀貨)。
③通貨(Currency)について
通貨(つうか)は、英語で「Currency」と呼ばれ、世の中において、流通手段や支払手段として機能している貨幣をいいます。これには、銀行券(紙幣)や補助貨幣(硬貨)などの「現金通貨」の他に、当座預金や普通預金などの決済手段として機能する「預金通貨」も含まれます。
|法定通貨|
金銭債務の強制的な弁済手段として、利用面で強制力が法的に認められている通貨。
|基軸通貨|
国際間の決済や金融取引などで基軸となる特定国の通貨。
|国際通貨|
世界の外国為替市場において、他国の通貨と自由に交換可能な通貨。
|外国通貨|
「外貨」とも呼ばれ、自国の通貨ではない外国の通貨。
(3)所感
色々調べると思うのは、やっぱり暗号「資産」って名称への違和感。
せめて「通貨」だし、「貨幣」が一番しっくりくる。
決済手段・価値尺度・価値貯蔵の3つを持つ貨幣(money)かな。
withBで提案されてるスマートマネーが愛称として一番いい(笑)
【その他参考リンク】