
ポジトークは「ポジショントーク」の略。
現在の局面で自分がどのようなスタンスをとっているかについて語ることを意味します。
【ポジトークとウソ】
ポジトークは、往々にしてウソが含まれていますので注意が必要です。
具体的に例をあげていきます。
<底値買い、全力買い>
現在の取引価格がかなり安いから買い注文を入れることを推奨しています。
このことばが本当であれば、この後多くの人が買い注文を入れて価格が上昇していきます。
今この通貨を持っている人が売り抜けることを目的にしていれば、その通貨を買う人が増えることで価格が上がりますので、より利益を得やすくなります。
「今が底値」というような発言は、すでにこの通貨を持っている人が値を吊り上げるために言っている可能性があるのです。
<天井売り、全力売り>
「価格が暴落する前に全力で売り抜ける」というような発言です。
こちらは価格が暴落することを見越した発言にはなりますが、同様に信用で空売りしておいて後で買う、というような取引を考える場合には、相場が暴落してもらったほうが利益が大きくなります。
<指値買い、指値売り>
ある程度の目途を決めたところで買い注文、売り注文を入れる、というような宣言になります。
全力買い、全力売りほど明確なスタンスではありませんが、話者自体はその手前で売買の注文を入れている可能性があります。
多くの人がその価格帯での売買を目指すと、その手前となる価格では確実に取引が成立するからです。
<見守り(ノーポジ、塩漬け)>
相場がどっちに転ぶか分からないから見守る、というポジショントークです。
ノーポジは大負けするような事故には繋がりにくいですが、塩漬けは場合によって大損を被ることもあります。
ですから、ほかのトレーダーが気付かないうちに、そっと買い増したり売り抜けたりすることで利益を得ようとしているトレーダーのウソの可能性もあるのです。
【他人のポジトークほど危険なものはない!】
友人やある程度仲のいい関係ならまだしも、見ず知らずの他人のポジトークを真に受けるほど危険なことはないといえます。
その理由は2つです。
<思考の放棄>
相手のポジトークを1つの参考にする分には大いに結構ですが、それを丸まんま信用してしまうのは大きな問題です。
仮想通貨に限らずトレードはどのようなものでもそうですが、自分で考える癖をつけない限り、利益を出し続けることは難しいと思います。
<騙されていることに気付いていない>
ポジトークを展開する人の中には、もちろん自分の相場理論を主張したいというトレーダーもいるでしょう。
ですが、相手が損した分だけ自分が利益を得られるのがトレーディングの世界です。
決して望ましいことであるとは思いませんが、嘘をついて相手を騙してでも利益を上げたいと思っているトレーダーは、少なくありません。
相手のポジトークに乗っかるということは、その人のいい養分になっている可能性が高いのです。
【ポジトークをどう利用するか】
<他人のポジトークを利用する>
嘘をつかれているという可能性を考えて、相手の裏をかくという手法が取れます。
例えば「買い」というポジトークが展開されている場合は、少しでも値上がりしたら売りたいというトレーダーが多い可能性があるのです。
そうなれば、少し静観していれば売り注文が多く入って当面の底値を付けるかもしれない、という風に考えられます。
<自分がポジトークを展開する>
嘘をつくことに抵抗がないのであれば、自分の都合がよくなるようにポジトークを展開する、という方法も取りえます。
個人的にはオススメしませんが、手っ取り早くビギナーから収益を上げやすい方法であることは間違いないでしょう。
【ポジトークは基本無視してOK】
「ポジトークの裏をかくだろう」という「裏の裏」まで読み始めると、迷宮入りが始まります。
ですから、ポジトークは基本的にあまり参考にする必要はありません。
それよりはテクニカル分析やファンダメンタル分析を行ったうえで、自分で売買の基準を決めるほうがよっぽど利益を上げやすくなるからです。
相手を出し抜いて利益を上げるのが得意な人以外は、基本的に見るだけのメリットはないと言っていいでしょう。
自分なりのスタンスでトレードを進めていくのが理想ですね。
あずまや
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