BTCを支持し、CDBCを批判する米国大統領候補

5月5日、米大統領候補のロバート・ケネディ・ジュニア氏は、ツイッター上で中央銀行のデジタル通貨（CBDC）に反対しながら、ビットコイン（BTC）を支持したことを表明しました。CBDCに対するケネディ氏のレトリックは、政府による経済生活の監視や管理に対する懸念を反映しています。彼は、CBDCが政府にさらなる権限を与え、反対意見を抑圧するために資金へのアクセスを遮断することにより、政治的暴力と金融奴隷制の道具となると考えています。

一方、ビットコインに対するケネディ氏の見解は、個人が政府の干渉なしに取引を行うことを可能にするという点でCBDCとは対照的です。彼は、ビットコインが主流のデジタル資産であり、「世界中の人々の動きの命の恩人」となっていることを強調しました。

ビットコインは、ブロックチェーン技術を利用して分散型の取引システムを実現し、中央集権的な金融機関や政府の監視から独立した取引が可能です。一方、CBDCは中央銀行が発行するデジタル通貨であり、政府や中央銀行が個人の取引や資金の流れを監視することができるという点で異なります。

ビットコインの支持者は、中央集権的なシステムからの脱却やプライバシーの確保を求めており、一方でCBDCは、政府が経済活動を管理するための新たなツールとして位置付けられています。このように、ビットコインとCBDCは、デジタル通貨としての共通点はあるものの、その思想や目的には大きな違いがあります。

ケネディ氏は、CBDCが政府による個人の財政的な監視や検閲を可能にすることを懸念しています。彼は、政治的な見解や行動に反対する人々の銀行口座を凍結することが、CBDCが導入されることでより容易になると主張しています。

彼は、カナダ政府がワクチン義務化に反対する人々の銀行口座を凍結した例を挙げ、これが政府による個人の財政的な検閲が実際に行われている例であることを示しました。彼は、これが独裁政権下での行動に類似しており、民主主義社会においては許容されないと主張しています。

また、ケネディ氏は、2010年にアメリカ政府がウィキリークスに対する支払いを停止するために、PayPal、Visa、Mastercardといった企業に対して圧力をかけた例も挙げました。彼は、政府による企業や個人に対する圧力が、個人の自由や民主主義を脅かすことがあると警告しています。

一方、ビットコインは、中央集権的な機関や政府の監視から逃れることができるため、個人の自由やプライバシーを保護することができます。この点において、ケネディ氏はビットコインに支持を表明しています。

CBDCに反対する人々は、デジタル通貨の導入が個人のプライバシーや自由を脅かす可能性があると主張しています。彼らは、CBDCが政府による経済監視を拡大させ、市民の資金へのアクセスを制限する可能性があると考えています。これに対して、一部の州は国のデジタル通貨を禁止する法案を提出し、CBDC発行を禁止する法案も提案されています。

しかし、一部のビットコイン支持者は、CBDCに反対する動きがビットコインの発展に悪影響を与える可能性があると警告しています。彼らは、CBDCによる競合がビットコインにとってプラスになる可能性があると主張し、また、CBDC法案にビットコインを保護する規定が含まれることは、ビットコインにとって肯定的な影響を与えると考えています。

このように、CBDCに対する意見は分かれており、政治家や業界関係者は慎重な姿勢を取っています。CBDCの導入がどのように市場や経済に影響を与えるかは、今後の議論や実証によって明らかになっていくでしょう。