買い物で時たま起こる失敗について、大体の場合思っていたものと違ったというものが多いように思えます。それが詐欺商品だったりしなければですが。
買い物において失敗と思うのには以下のようなパターンがあります。
✓ 高いから少し安いものを買ってみる
✓ 上記の両者にはほとんど機能性に差はない
✓ 上記の両者には自分が思う差異の問題点がない
一つ目は、高いから少し安いものを買ってしまうことです。これはどういういことかと言えば、同じセクターの商品でも少し安ければそちらの方に魅力を感じ、高いものではなくより安価なものを買います。それは、具体的には2番目以降のパターンを含みます。
例えば、その商品にほとんど自分が期待する以上の違いがなかったり、両者にほとんど機能性に差異がない場合です。それらを十分に理解していればいいですが、そうでない場合あとからよりメジャーで高価なほうにしていればよかったとなりやすく、これが典型的な失敗例といえます。
市場で流通する商品において、最も人気な商品と二番目に人気の商品では出来具合の差が激しいのです。
これはプロダクトだけに限らず投資などのリターンにも同じようなことが言えます。ポートフォリオを組んでリスクを抑えるために銘柄を分散させがちですが、利益をもたらすものはその中のごくわずかの銘柄で、それらが他の銘柄の収益の殆どをアウトパフォームする事が多いのです。これはまるでGoogleとそのほかの検索エンジンの比較にも似ています。
最も伸びる銘柄は本当にごく少数で、他多数はほぼ平凡の銘柄となりやすくあります。
こういった指数関数的成長、格差が生まれることを前提に置けば、それが商品となっただけであるから、なぜ一番いいものではない商品が、一番いい商品よりもだいぶ見劣りするのかの説明がつきます。
自分がほしいと思った商品は、おそらく市場で最も評価されている事が多いですが、価格や性能差がないなど、何らかの理由をつけて妥協し、それよりも一つ廉価なものを買いがちだったりします。もしくは、人気がすごすぎて本命を諦めるなどです。
事買い物においては、自分の好き嫌いよりも、そのセクターで最も評価されている商品を買うほうが、いい買い物ができる可能性が高いというわけです。もしもこれが資産運用で、最も高いパフォーマンスを発揮する銘柄を探す作業なら話は別ですが、ショッピングの場合は買うものは常に一意的に決まるため、ポートフォリオを組む余地はありません。だからこそ、最も評価の高いものを洞察する力が求められます。
例としてはタブレットが挙げられます。中華製の5万円ほどで買えるタブレットとアップルのiPad Airは価格差が2〜4万円ほどあります。しかし、タブレットにおいて最も高性能なのは間違いなくアップルのiPadであり、少なくとも安くても万能な中華製ではありません。
その結果として、iPadのほうが多くのアプリにアクセスでき、読み込みが早いことが多く、応用しやすいとなり、少し安い中国製タブレットは見劣りします。