さて、ワールドカップが始まりましたが何ともほかにも面白いニュースがあるようです。それは一つに「デジタル円」の実験が始まったことや「人工子宮でブタが生まれたこと」だったり、AIによるディフュージョンテクノロジーが佳境に差し掛かっていることなどでしょう。ほとんどがテック関連なのですが、2020年代はこういったニュースしか出てこないでしょう。
今回紹介することは、前述にもあるように「人口子宮」についてです。人口子宮はまだその存在が公にはなってはいませんが、将来的に人間がそれによって生まれることも検討されています。
例えば、地球だけではない火星やプロキシマケンタウリなどで活動をするとなった場合、いちいち女性への負担が多きい出産を強いるのは無理があるでしょう。なので、その場所で簡易的に生命体を生み出せる装置があるほうが何かと便利になるかもしれません。
このような培養装置を中国などではAIナニーと呼んでおり、現行の法律では人の胚が2週間を過ぎた状態ならば、その培養は法的に禁止行為だということも指摘されており、そのほかにもこのAIナニーで生まれた子供がそうではない、通常の子宮から生まれた子供と何らかの形で差別されるのではないかといううわさもあります。
しかし、人口生成人間を拒んだ結果として人口が減少していくことは免れられないことでもあり、高齢出産などを実現するのも難しいというのもあるため、選択肢の一つとしては議論されています。しかし、上記に挙げたように、その実態は人間の反映の欲求から外れたものになる可能性は否定できず、倫理的に重大な欠落をある程度許容する勇気がなければ問題にぶつかるのは必至といえるでしょう。
これまで宇宙に対する議論は、どうやって地球から行くのか、どうやって地球の環境を実現するのかでした。しかし、今後情報生物学が発達するにつれて移住というよりも、「その場になじんだ生命体を作り、情報をやり取りする」という風にシフトしてくのではないかとも考えています。その理由が以下の記事ですが、デジタル宇宙移民というタイトルとなっていて、いわゆるDNAデータを遠くの惑星に飛ばすという手法で移民すると述べています。
この場合、人間にとって都合のいい生き物が生まれる可能性も低いかもしれません。一つに現代のテクノロジーについて言えることは、動的インタラクティブなモデルが主流になりつつあるということです。つまり、いちいち論文を書いて読むというこれまでのプロセスがすべてAIによって解読され、理解され、また新しい論文が数秒でAIによって書かれ、というサイクルが高速化していきます。そうなれば、もはや人間にとって最適なテクノロジーというのを考える必要はなくなるでしょう。
そこで、上記に述べたゲノム的な話を合わせてすれば、最終的に他の惑星に生まれるべき生命体は豚のような外見でもいいわけで、なんでもいいということになります。それは最早、人間が決めることではなくなっており、AIが導き出した「何か」が生き物として遠くの惑星で駆動することが考えられます。
話が飛びましたが、この例を挙げた理由にはStable Diffusionや、DALL.Eなど多くのAIディフュージョン技術の発達が挙げられます。別段、これだけ触ってもその程度か、となるだけですが、AIや資本の回る理由に人間が絵や音楽を見聞きしてハイになったりローになったりする必要性は微塵もありません。
私としても、これまでの宇宙観やテクノロジー観を改める必要があると思っています。