こんにちは!
クウェートのよしくんです。
今回は、前日「クウェートの怠け癖の話も聞きたい!」という声がありましたので紹介しようと思います!
他の記事で紹介しました通り、クウェート人は国民の約9割くらいは公務員で最低年収約1000万と言われています。
そして勤務時間は基本的には7時~14時でしたね!
どうしてこんなにドホワイトな環境かと言いますと、クウェートは石油産油国でお金もありますし、国内に反乱分子が出て国家が転覆するのもまずいので社会福祉を充実させて国内をまとめ上げているという側面もあります。
実際に中東では各国で革命が起こりましたしね。
そんな理由からほとんどのクウェート人が公務員として働いているわけですが、クウェート人は余裕あるので正直仕事あんまりしないです...笑
そしてクウェートにそういう雰囲気があるのか、他の国籍の労働者もあんまりやる気がないです...笑
時間にもだいたいルーズで、最低30分、長くて2時間は少なくとも見積もっておいたほうが良いです。
これに関しては、お金が足りている、という側面もあるのかもしれないですが、イスラーム特有の要素によってのんびりな生活を送っているところも大きいと思われます。
その要素は「インシャッラー」です!
インシャッラーは直訳すると「神の思し召すままに」という意味になります。
どういうことかと言いますと、イスラーム的には、この世や未来、人生について人間が認知できる範囲は非常に限られていて予測ができるものではないと考えます。
未来は神にしか分からないわけです。
そのため、未来は「神の思し召すままに」進むと考えます。
例えば「明日17時に待ち合わせで」となった場合、もしかしたら明日急な用事が入ったりトラブルがあって待ち合わせにい行けないかもしれないですよね。
だから未来の予定に関してはほとんどの場合「インシャッラー」と答えます。
そして例のような場合に実際どうなるかと言うと...
待ち合わせ時間に家を出たりします…笑
いえ、もっとひどい場合もあります。
クウェート留学の授業で、開始時間を30分過ぎても先生が来ないなあ...と思い、事務員に聞いたところ、
「もうすぐ来る。インシャッラー」
怪しいぞこれは...!笑
そして待つこと1時間...事務員さんから一言、
「今日の授業は中止!」
来ない\(^o^)/
1時間待っても来なくて授業無くなったりも実際するんです(笑)
仕事も同様にインシャッラーです...笑
僕は留学中にトイレにスマホを落として水没させてしまったんですが、留学保険を使うためには修理不可の見積もりが必要でした。
ただ、すぐ乾燥させたので電源はつく状態にはもっていけました。(中は腐敗していくのでアウトですが...)
それを修理見積りを依頼しに行ったところ、ショップ店員に「は?電源着くじゃねーかああん?」と言われて揉めに揉めました。
なんとかブチギレてゴリ押しして依頼完了。
見積り予定日は1週間とのことだったので待つこと1週間...
電話したところ「まだ確認できてない。来週できる」
1週間後「まだ確認できてない。来週できる」
また1週間後「まだ確認できてない。来週できる」
またまた1週間後「まだ確認できてない。来週できる」
さすがにブチギレ。
「こんだけ待ってんだから優先して確認しろよ!?時間ないわけないだろ?」
「最優先でやっていつできるの!?」
スタッフ「1週間後、インシャッラー」
インシャッラー...orz
その後何とか修理不可の確認取れました...
公立病院や航空券の予約窓口も同じような感じで、ごり押ししないと話が通らない場合が多いです。
通らない融通はブチギレてゴリ押ししてなんぼですね!
ただコネのあるクウェート人が一緒だと話は別です。
クウェートにはワスタと呼ばれる、いわゆる「コネ」がありまして、その人の名前を出してコネを通すと大幅に手続きがショートカットできます。
なかなか理不尽です(笑)
普段でこのような感じですので、ラマダン月(断食を行う月)に入るともう手続き進まなくなります。
クウェート留学渡航前には、クウェート大学に確認しなくちゃいけないことを大使館経由で聞いていたのですが、大使館の方曰く、
「ラマダン期間につき、大学と連絡とれず。インシャッラー」
とのことで分からなかったり...笑
以上のようなインシャッラーな世界を経験をしましたので、生きていく力は少しつきました...!
ゴリ押しスキルや人を安易に信じないスキルですね...笑
そして、得られた価値観として個人的に良かったのは、皮肉にも
・時間の間隔がクウェート基準になったこと
・インシャッラーな考え方
です。
日本に帰国して感じた違和感は「日本は5分、10分に厳しすぎる」ということです。
1日は1440分ですので、10分でも1日の144分の1。
1日の1%にも満たない時間なんですよね。
そんなちっぽけな時間のために日本社会ではよく説教を受けます。
怒ることもエネルギー使いますし、怒られる側は委縮して仕事のパフォーマンス下がるので余計に状況悪くしているんですよね。
1%ならその説教の時間使って取り戻せそうですよね。
おかしいなあと個人的には感じました。
そして何より、インシャッラー(神の思し召すままに)な考えで物事が予定調和に進むとは限らないと思うようになりました。
おかげさまで、予定が崩れてもトラブル発生時でも慌てなくなりました。
結果的に良かったのかも...?笑
クウェートでは「インシャッラー」からくる怠け癖に翻弄されましたが、この「神の思し召すままに」という考えは非常に良い価値観だなあと個人的には思っています。
世の中には努力だけではカバーできない運のような側面もあると思います。
だからこそ、自身の最善の努力を尽くして、あとは運や巡り合わせに「インシャッラー」と身を委ねるのです。
上手くいかない時に、何もかも自分のせいにして追い詰めるのではなく、最善をつくしたことを認識してもう一度前へ進もうとする力をくれるのは、この「インシャッラー」のおかげかなとも思います。
上手くいったときには巡り合わせに感謝、上手くいかなかったときは仕方ない、運は巡り巡ってくるものです。
ぜひ「インシャッラー」なマインド、実践してみてください(笑)
読んでくださりありがとうございました!
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