どうもこんばんは。
新米心理カウンセラー・あぶです。
行列のできる飲食店を見かけると、つい入ってみたくなりませんか? あるいはお客のいない店よりも、複数の客がいる所の方が入りやすくないですか?
また、アマゾンなどで買い物をする時、レビュー評価の良いもの=いい商品だと判断してはいないでしょうか?
このように、「大勢の人が評価しているから、良い商品に違いない!」と考えてしまう心理を、「同調行動」といいます。
(ころんさん、質問いただきありがとうございます!)
多数派の行動を真似したくなる心理は、多くの日本人にみられる傾向です。
テレビやSNSで話題になった瞬間、売上が急激にアップした商品・サービスはこれまでも数多く誕生していることがその証拠です。仮想通貨のバブルも同様といえるでしょう。
ある実験では、5人以上が道路の反対のビルを見上げていると、通行人(被験者)の約8割が同じように見上げたそうです。それぐらい、人は大勢の言動に影響され、同じような行動をとってしまうようです。
では、なぜ同調行動は起こるのでしょうか?
いくつかの要因が考えられていますが、1つは、人と同じことをすることで安心感が生まれ、違うことをすると「損をするのではないか」「間違っているのではないか」と不安になるからだといわれています。
仮想通貨でも、「これから〇〇が上がる!」「今が買い時!!」といった情報を目にした時、思わず買いたくなる時があると思います。その買わずにはいられない感情、皆と同じ行動をとることでと一時の安心感を得たいという欲求の背景には、同調行動が働いているといえます。
ちなみに。『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌は、同調性(人と仲良くつき合っていくことを重んじる性格)の高い人は、同調性が低い人より年収が約1万ドル(約110万円)低いと述べています。
なぜでしょうか。『残酷すぎる成功法則』によると、親切すぎると、他者は「この人はきっと能力が低い」と推測してしまう傾向があるからだそうです。
反対に、嫌なヤツの方が、第三者には力があるように見えるし、実際に能力が高かったりします。口が悪かったり強権だったりする人が「カリスマ」と呼ばれるワケは、この辺りにありそうです。
流行に敏感であること、周りの意見を取り入れることはいいことです。ですが、上記の調査結果が示すように、周囲の意見や反応に即して、自分の好みや主張まで曲げる必要はないといっていいかと思います。なので、同調行動とうまく付き合いつつも、自分の軸はブラさずにいることを心がけることをおすすめします。
ではまたー。
「同調行動」に似た、心理的傾向
→【112】損失を避けられるのなら、人は多少の犠牲を払うことを厭わない