コロナウイルスの影響で世の中の形がどんどん変わっていきます。
多くの人が家にいる機会が増え、リモートワークという働き方も大きく取り上げられています、同様にして学生も家からオンラインで授業・講義を受けるという取り組みがほとんどの大学で取られています。
オンライン学習はオフラインの授業よりも効率が良い・良くない論争は様々なところでされていますが現状では僕らにその選択余地はなくオンラインでの授業に生徒も先生方も適応していくほかありません。
このようなトレンドをオンライン講義プラットフォーム(MOOC: Massive open online course)として一番有名で大規模なものと言っても過言ではないハーバード大学とマサチューセッツ工科大学によって作られたedXも感じているようで、先日How to Learn Online というどのようにしてオンラインでの学びを最大化できるかのコースを公開していました。
オンラインコースのスペシャリストが行った最も参加者の多いプラットフォームでのデータ分析ということで現在サンプル数的にも分析者のドメインナレッジの量的にもこれに勝る品質のコースは存在しないと思います、この記事はそのコースの内容に基づきます。
そんな彼らが最重要視していたのは自己管理 (self-management)でした。人間の認知機能や学習能力は、自分の置かれた精神状態、課せられているストレスによって大きく変わってきます。もちろんストレスを感じていればいるほど認知機能や学習能力は低下します。
自分の感情や思考が乱れているときに自分を落ち着けるルーティンのようなものがあるべきです、すでにある人は問題ありません、それを必要なときに行ってください。今そういったルーティンがない人に彼らが進めていたのは腹式呼吸です。以下のようにして行います。
腹式呼吸
♢リラックスして座る
♢片手を肋骨のすぐ下のおなかに当て、もう片方を胸に当てる
♢鼻から深く息を吸い込みおなかに添えている手を押し出すようにする。この時胸は挙がらないようにする
♢口をほんの少し開けて息を吐きだす、やさしく手でおなかを押して息を追い出す。
♢これを3~10回ほど繰り返す
自己管理の次には、記憶の学習に対する重要性とその記憶力を最大限発揮するための睡眠のとり方がシェアされていました。
睡眠
♢寝る時間・起きる時間を動かしすぎない(目安を決めておいた方がいい)
♢寝る時間の1~2時間前からはブルーライトを目に入れないようにする
♢騒音・光に邪魔されない環境で寝る
♢タバコ・アルコール・カフェイン・夕方以降の重たい食事を控える
♢仕事や趣味のものを寝室にいれない
また睡眠日記をつけることもいいかもしれません。
加えて、普段会社ではほかの人の目があり取りづらいかもしれない昼寝も取りましょう。集中力が切れて眠いと思うようなら10~20分の昼寝をした方が生産性は上がります。
家にいるときは仕事や学習とプライベートや休憩の境目があいまいになってきます、これを避けるためにしっかりと休憩を予定に組み込みましょう。
次に時間・空間についての話です。
自分の家の中で一番気が散らない場所を学習スペースにしてください、家族のよくいるリビングや寝室は避けましょう。物理的に気を散らすものを避けたら次はデジタルなものも避けましょう不必要なブラウザ・タブ・SNSの通知は切っておきましょう。
しっかりと休み時間を予定に組み込んで勉強しましょう、一定時間勉強したら一定時間休憩をとるように先に決めておいた方が効率的な場合も多いです。
オンライン授業や講座のいい点はその時間的柔軟性です、どんな時でも講義を視聴できます、しかし時にはこれが学習の障害になることもあります。一週間のうち何曜日のいつにどの講義を視聴するかなどのスケジュールは一応前もって決めておくべきです。
オンラインでの学習は従来の友達や先生がすぐそばにいる環境での学習に比べモチベーションの維持が難しいです、これに対する策としてメタ認知というものがあります。この分野で自分の知っている・知らないことは何だろう?、どのタスクやトピックをカバーすべきだろう?、どう勉強していくべきだろう?、勉強の成果をどう図るべきだろう?などのように一つ俯瞰して自分の学習を見ることで自己管理がうまくいくことが多いです。
そういった取り組みの一つに学習ジャーナルをつけるというのがあります、何を勉強して何がまだまだ足りないのかを勉強するたびに書き出していくことで次自分がするべきことが明確になります。
学習したスキルを利用して達成できる、できるだけ明確な、ゴールを設定して、時間をきめてスキルの活用や練習に取り組むこともモチベーションアップにつながります。ともに学ぶコミュニティの形成も学習意欲向上の大きな要因となるそうです。
ビデオ講座に関して、ビデオ講座を視聴して学習する際は4~5分ごとに一度ビデオを止めて数分間のまとめとして自分が学んだことをメモするといいです。ビデオを流している間は聞くことと理解することに集中し、記憶の限界が来る前に自分の記憶と理解の確認ができます。
以上でコースの大まかな内容は終わりです。