月子さんとの過去生での繋がりや現生での過去の繋がりは前述したが、僕たちは今まで一緒にゆっくり時間を過ごしたことがなく、たまに話したりしても、たいして深い話をすることもなく、ときたまフェイスブックでチャットするぐらい。
今回、月子さんが僕と話すためだけにタイにやってきたことをきっかけにして、僕たちは朝から晩まで1日中、人生やスピリチュアリティについて話しあった。
2人ともいかに自分たちのことを理解しあえるかに驚いていた。
僕はすべての存在が、それぞれ別の無限平行宇宙に生きていると考えていて、僕たちは誰一人完全に理解しあうことはできないものだと思っている。
唯一僕たちにできることはお互いに理解しあってると感じあうことだけ。でも残念ながら誰もそれを本当に理解しあっているのかどうか証明することはできない。
月子さんとは旅人としての話はもちろんのこと、無限平行宇宙の話とか、多次元的な現実の話、自分が全宇宙や神と一体であるという体感の話など、滅多なことでは人に話さないようなことでもお互いに理解しあうことができた。
月子さんと話していると、 僕はお互いに深く理解しあえてると感じ、それは普段起こりえないレベルの深さで驚いている。 おそらく彼女にとっても同じなんじゃないかと思う。彼女はその感覚を求めて、わざわざカルフォニアからタイまで飛んできた。
理解し合えていると信じられる喜び。
僕は普段は自分の人生やスピリチュアリティについて人に話すことはまずない。
と、いうのも僕は熱心なエホバの証人の母子家庭で育つという特殊な生い立ちと、十代からノンストップで旅を続けているという事をバックグラウンドにして、自分独自の価値観や世界観を築いてきたので他人と共有できる経験が少ない。
そこに人生やスピリチュアリティなどという深い話題を持ち出すと、内容がディープすぎてギクシャクしてしまう事が多く、あまり深い話をしすぎないように気をつけている。
ありがちなのが、政治、宗教、霊性、哲学などの意見の違いで微妙な関係になったりもするので、人間の本質に関わる話題は曖昧にぼかすという処世術を学んだ。
それとは逆にもっと気をつけているのが、僕にインスピレーションを受けるような、そこそこ自由で楽しく自分の好きな人生を歩んでいる人との会話だ。
僕の人生の自由さや世界観に衝撃を受けて今までの自分の人生はなんだったんだろうって悩み始めたり、仕事をやめたり、挙げ句の果ては離婚したりもする。
本人たちは人生の転機のきっかけになった僕に対して感謝しているが、近しい友達だと責任を感じてしまう。
だから僕はブログというメディアを通して匿名で自分を表現することにした。ブログは誰でも自由に読めるし、読むのをやめるのも自由、 同じように書いてる内容を信じるか信じないかも読む人の自由。
むしろ僕としては、このブログの内容を真剣に取らないでいてもらえた方が気楽に自分を表現できるのでありがたい。
何日間かのタイの僧院での滞在の後、僕はマレーシアのペナン島にタイのツーリストビザを手に入れるために行くことにした。
空港でもらえるビザは1ヶ月で、今後さらに数ヶ月タイに滞在しようと思えば今のうちにマレーシアでビザを取っておく方が後々楽になってくる。
月子さんも来るようにと誘うと、最初は渋っていたのだが、 ペナン島が素敵な島だということを知ると、一緒に来ることに決めた。
僕たちは電車に乗り何日かかけてペナン島に向かった。2人ともかなり経験豊かな旅人なので、 道程は順調で簡単だった。
マレーシアの電車では冷房の効いた近代的な車両の中にイスラムの伝統的な服装をした人たちで埋まっていたのが印象的だった。マレーシアって実は結構な都会だったりもする。
ペナン島ではすごく安くて綺麗で静かな、感じの良いホテルを見つけることができた。
値段は2016年現在において46リンギット(約1200円)で シャワー付きのダブルベッドルーム。名前はホテルノーブル。 ジョージタウンのチュリアストリートにあります。 すごくおすすめ。
こちらが google マップ
ペナン島に着くとすぐに、 タイビザを オーガナイズしてくれるようにホテルに頼んだ。 運のいいことに現在、冬の間はタイビザが無料で支給されるようだ。
ビザを待っている数日間は、街をぶらぶらしながら食べ歩いた。マレーシアは食べ物が美味しいことで有名で、それは彼らの混ざり合った 文化によるところが大きい。
イスラム教徒のマレーシア人と仏教徒の中国人、そしてヒンドゥー教のインド人が一緒に暮らしているので面白い文化になっている。
また別の日には Armenian street で 土曜の午後に開催されるアーティストマーケットでバスキング(ストリートパフォーマンスでお金を稼ぐ事)をした。
ここは結構いいバスキングスポットで、警備員が文句を言ってきたりすることもなく、ただマーケットに行って音楽を演奏するだけ。
人々がそれを聞いて幸せになり、お金を投げてくれる。
僕たちが泊まっていたホテルは非常に快適で 1日中朝から晩まで横になりながら話し続ける。 僕たちはお互いに理解し合えることに感動していた。
同じ部屋に男と女として何日も滞在した後、僕はもしかしたらただの友達としてではなく男女としての関係も持った方がいいんじゃないかと思うようになった。
特に恋心があるわけでもないのだが、同じ部屋で暮らす男女として何かあってもおかしくないと思うのが当然だろう。
僕は、この二人の関係がどういう方向に進むのかに興味があったので、彼女に僕たちのセクシャリティについてどう思うか尋ね、軽く抱きしめてくれるように頼んでみた。
でも実際に抱き合ってみるとなんとなく奇妙な感じで、すぐに何かが違うと思い離れた。
僕は彼女を恋愛対象として見ることはやめて、同じスピリチュアルな道を歩く仲間として扱うことにした。
それからさらに数日後、彼女は僕たちの一連の会話にすごく満足していて、こっちに来た当初の混乱からするとだいぶん落ち着いて来たので、お礼に何かしたいと言ってきた。
それならばと、僕は彼女に新しいノートパソコンが欲しいと言ってみる。
僕の持っている古いノートパソコンは、東南アジアの暑さで完全にやられてしまって、すごく遅くなり使い物にならない。
彼女は、それだったらMacbook Airを実家の押し入れにしまいこんでいるので、タイに取り寄せるから使ってくれていいよと言う。
ありがたい。これは僕が過去半年の間欲しかったもので、お金の都合がつかず買わなかったものだ。
何度かそれを現実化しようとし、またそれがいつの日かやって来ることはわかっていたのだけど、まさかこんな形で来るとは思っていなかったので、嬉しい驚きだ。
こういう形で物がやってくるのが一番気持ちがいい。
僕はそれがすごく嬉しかったので、お礼に昔習ったタオ指圧マッサージをすることにした。
何とかして彼女に喜びと感謝を表現したかったのだ。
次の朝、起きた後に瞑想とヨガをして、シャワーを浴び、マッサージをする準備を整えた。
僕は愛と感謝と氣を込めて、彼女に最高のマッサージをした。
すごく効果があったようで彼女はマッサージが終わった後もしばらく宙に浮いたような状態が続いていた。
気合の入ったマッサージが出来た時は患者は数時間放心状態になることがあるので、今回はなかなか成功だったようだ。
彼女はすごい、すごい、すごかったと連発するがどうすごかったかと聞くと今は言いたくないという。
それからしばらくして彼女が教えてくれたのは、そのマッサージによって性的オーガズムに達していたということ。
僕は彼女に対して全く性的には触っていず、ただ純粋に愛と感謝と気を込めてマッサージをしただけだが、その愛の部分に感応してオーガズムに達したようだ
その日の夜に寝ているときに彼女は僕の手を握ってきた。僕も手を握り返し、徐々に触れ合い体を重ね、最後には愛し合っていた。
それはすごく自然で当然の流れに思えた。
それは僕が以前、彼女に抱きしめてくれるように頼んだ時のエネルギーとは随分違ったものだった。
やはり、物事が起こるには、ちょうどいいタイミングと流れが必要なようだ。
つづく。。。
(この記事は2017年1月9日に自身のブログに投稿した物を加筆修正してアリスに再投稿したものです。)
次回は、タイの島に新しく出来つつあるヒッピーの聖地での生活とストリートパフォーマンス中に警察に捕まり国外追放されそうになる話です。
タイのヒッピーアイランド、コパンガンでの生活1(現在008)
僕のブログを初めて読まれた方はこちらもどうぞ。