ゲーミフィケーションとは現実の日常生活にゲームを持ち込み、現実世界の人の行動を変えることである。バッジを取得するために人々を色んな場所でチェックインさせたfoursquareはその走りだった。
自殺の名所だった場所に、ポケモンGOでレアポケモンが現れるということで、沢山の人が集まり自殺者が減ったということがあった(過去形ではないことを望む)。ポケモンGOはゲーミフィケーションによって現実世界の人の行動を変え、環境に影響を及ぼした。
強引に言ってしまえば、人の経済活動はゲーミフィケーションであると思う。老後に備えてJPYを貯蓄し、年金を支払い、家のローンを組む。こういう経済行動はJPY経済圏がもたらすゲーミフィケーションの一種であると考えられる。実際、政府が政策的にそうするよう促すようにしてきたし、彼らが築き上げたゲームのルールに人々は動かされていると言えると思う。
ビットコインは年々価値を持つようになった。ビットコインのゲーミフィケーションは、処理能力が高いコンピュータによってマイニングして、通貨=ビットコインを得ることである。それが巨大なマイニングファームの建設にまで及び、地球環境への影響を懸念するほどになるまで人を突き動かした。わずか数年のことである。
人は通貨を獲得したいという欲求によって、新しい通貨獲得のルールに従い、それまでと違う行動を取りうる。通貨は経済ゲーミフィケーションの種である。ブロックチェーンのような経済プラットフォームが面白いのは、通貨獲得のルールを通貨発行者が任意に決定することができ、新たなゲーミフィケーションによって新たな経済活動を今までにないくらい容易に無限に生み出す可能性を秘めていることだろう。
ポケモンGOでレアポケモンをゲットすることは、ただ自己満足感を満たすだけであるが、ポケモンがトークンであり取引所で売買が可能であれば、一つの経済圏になる。イーサエモンのようなブロックチェーンと絡んだキャラ集めゲームは、新しい経済圏を作る可能性を秘めている。