おととい関東での用事が終わり札幌に帰ってくる飛行機に乗ったのですが、千歳上空まで来た時に悪天候ですぐに着陸できない状況でした。
しばらく上空を旋回しながら着陸を待っているうちに、滑走路が閉鎖になってしまい、結局成田空港に引き返すことになりました。
本当に自然の前には人間はなすすべがありません。
昨日改めて、札幌に帰ってきました。
その時珍しく窓側の席に座ったので、外の景色をずっと眺めていました。
そうすると、天候がめまぐるしく変わります。
一面に晴れていたかと思うと、突然曇りだし、乱気流で飛行機がガタガタ揺れます。そしてまた気流が安定して、青空に覆われます
夕暮れ時が近くなると、空の色が次々に変遷していきます。
気象現象って本当に奥深いと思います。
風や雨、波、その他ほとんどの気象現象の発生には、ある原因があって、それが様々な要因で予想不可能に変化して増大していくようカオスが介入してきます。
バタフライ効果という言葉があります。
地球の裏側で蝶が一度羽ばたけば、羽ばたきによって大気中に小さな渦が発生して、それが地形や気温などあらゆる要因により増幅されて、遠く離れた日本に伝わるころには大きな積乱雲や嵐に発達するかもしれないといった例えです。
カオスに支配される気象現象は、短期的にみればランダムで予測不可能です。
でも長期的には、季節は巡り、年降水量や、平均気温なんかは一定の秩序に保たれています。
ミクロではランダムに起こっているような現象が、マクロにみると調和をたもっています。
人間はこんな自然が作り上げるランダムさと大きな調和のはざまで生かされているんだなあと思います。
ついつい人間が自然を始めとする全てのことをコントロールしているような錯覚を抱いてしまいすが、自分の力でできることって実はすごく微々たるもので、多くの出来事は自然や宇宙の調和の中で生じているだけで、そんな中私たち人間は他力の計らいの中で生かされているような気がしました。