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アテネの民主政からALISコミュニティについて考えてみた

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  • ふっくん
  • 2018/12/03 17:56
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どうもふっくんです。


最近オンライン上で様々なコミュニティに所属するようになって思うんですけど、ALISも含めてオンライン上であってもコミュニティは一つの小さな「社会」だと感じます。

コミュニティ内で色々なやりとりがされているのを見ると、一つの小さな社会で経済的活動が行われるのはもちろん、政治的活動(コミュニティ内でのルール作りなどを指します)も行われているんだなと感じます。

だとすると、オンラインコミュニティはほとんど出来立てのものばかりで、いわば、「社会」のたまごともいうべきものじゃないかと思うんです。

そこで、院試が終わって法律の勉強からの一時避難が許された僕は、民主主義コミュニティの原点を知りたいと思い、この本、『民主主義の源流』を読みました。

本を読んで感じたことをALISにあげるとなると、どのカテゴリであげればいいかイマイチ分からないのでnoteで投稿することにしました。

これ読んでいただいてからの方がこれから書くことがわかりやすいと思います。よければ見ていってください。



ちなみに本の内容をまとめるとこんな感じになります。これだけ踏まえていただいても問題ないはず?です。

・アテネの直接民主制は、地形や運営方法によりスクリーニングの機能が果たされていた。
・直接民主制、抽選制を支えたのは「参加と責任の両立」にある。
・アテネ民主政の崩壊の原因は専門化、集権化にある。


では、今回は、この『民主主義の源流』を読んだ上で、オンラインコミュニティのあり方について考えていきたいと思います。



●目次
・オンラインコミュニティは不可避的にスクリーニングの機能を有している
・「参加と責任の両立」がオフラインコミュニティよりも困難
・専門化、集権化の問題が生じるのはまだ先
・さいごに



オンラインコミュニティは不可避的にスクリーニングの機能を有している


現在サロンやトークンエコノミーなどのオンラインコミュニティが多数存在しますが、そもそも人気のオンラインコミュニティにはどうしてそんなに人が集まるのでしょうか?


それは、オンラインコミュニティが特定の目的のもとに作られたものであり、その目的がトガっていればいるほど人の関心を惹きつけるからです。


例えば、ALISのdiscord内のコミュニティでは、ALISというサービスを盛り上げること、ALISを通してユーザーがつながることを目的として作られたものであり、ユーザーはALISの掲げる「信頼の可視化」というVisionに共感している人が多数ですし、脱社畜サロンは入っていないので適当なこと言うことになりますが、雇われ人から脱したいと考えている人がその思考ノウハウなどを得るために作られたものだと思います(間違ってたらすいません笑)。


このように、オンラインコミュニティは参加不参加の意思決定が自由な分、コミュニティに参加者の傾向には自然と偏りが生じ、そのコミュニティにふさわしい人がコミュニティの構成員になりやすいです。


オンラインコミュニティは以上のように、アテネの民主政と同じようにスクリーニングの機能を有していることから、基本的にコミュニティのルールづくりや方針決定の上で全員参加の形を取っても、直接民主制で考えられる弊害(不相応な者が意思決定に加わること、意思決定の責任を他責化することなど)が生じる可能性が低いです


僕的には、ベストな意思決定方法は億ラビットくんが以前書いていた流動体民主主義による意思決定です。

なるほど〜とつい言いたくなる内容です。個人的には株主総会の決議に近いように感じました。詳しく知りたい方は、上の億ラビットくんの記事を読んでください。

要は、一人一票、参加しない者は別の者に自分の票分の意思決定を委ねることができるという形による意思決定を意味しているのですが、これであれば、全員参加の意思決定でもスムーズに進むと思います。



「参加と責任の両立」がオフラインコミュニティよりも困難


アテネ民主政では、政治に専門分野の知識を有さないアマチュア市民の参加を確立させるために、参加者が最低限の教養を有していることを前提に、不正を働かないように市民に重い責任を負わせました。これが、「参加と責任の両立」というものです。

オンラインコミュニティの場合、そのコミュニティの運営に最低限の教養は不要(強いて言えば、コミュニティに関する知識?だがそれも特段必要ではない)だし、不正を働かないようにする必要もありません。

オンラインコミュニティで防ぐべきはコミュニティ発展の停滞、フリーライダーの出現です。

匿名性、参加・脱退のハードルの低さから、オンラインコミュニティはオフラインのそれと比べて、フリーライダーが増えてしまう傾向にあります。

フリーライダーとは、自らはコミュニティの恩恵を受けつつもそれを還元しないものをいいます。実社会で言う所の、「国から補助受けてるけど税金は払わない人」といった感じです。

本来ならば、「参加と責任の両立」を果たすべく、コミュニティで得た恩恵はコミュニティに還元していくべきなのですが、フリーライダーは基本的にコミュニティに利益を還元するような行動は起こしません。そして、大抵のオンラインコミュニティではフリーライダーの出現を抑制する仕組みが存在しないため、この点においてオンラインコミュニティには課題があると言えそうです。


もちろん、有料のオンラインコミュニティであれば金銭によって利益が還元しているように思えますが、僕の意見として、コミュニティは構成員の相互作用のなかで発展していくことでより飛躍的に発展できると考えるので、利益がオーナーの元にしか行かない場合は、コミュニティの発展は結局オーナーの依存してしまい、コミュニティとしては発展できないと思います。

もちろん、有料が悪いといっているわけではなくて、「会員費の支払い」≠「コミュニティへの利益還元」ということです。


オンラインコミュニティでフリーライダーを抑制する方法としては、コミュニティへの貢献により可視化された利益を得られる評価経済的仕組みを取り入れるのがいいのではないかと思います。要は、ALISみたいなクリプトトークンエコノミーの導入がいいんじゃないかということです。

ALISは実際にこの形で、信頼に値する記事にトークンという形でより多くの利益が得られるようになっていますが、コピペ記事を大量に掲載することで同量のトークンを得られる事態も生じており、抜け道があるので、課題はまだまだです。


また、フリーライダーの完全排除はコミュニティが大きくなればなるほど事実上不可能になるので、抑制に向けて努力すればそれで足りるとも思います。



専門化、集権化の問題が生じるのはまだ先


アテネ民主政が崩壊した内的原因は専門化、集権化による「全員参加」の民主政の形骸化にあります。

オンラインコミュニティで言えば、コミュニティ内でそれぞれの分野において発言力の強い者が固定化し、「強者」と「弱者」の差が大きくなった時に初めて専門化、集権化の問題が生じます。


「この分野について投稿しようと思ったけど〇〇さんの方が知識上だし任せるか」とか、

「運営のここに問題があるって自分は思うけど、〇〇さんが仕切ってるしまあいっか」とか、

そういうのが顕著になった状態が専門化、集権化の問題が生じている状態だと僕は思います。


この問題が生じるのは、小さいコミュニティであればあるほど生じやすいため、コミュニティが拡大されるにつれて生じづらくはなります。オンラインコミュニティは、まだできたばかりのものがほとんどではないかと思うので、集権化、専門化の問題はまだ先ですが、コミュニティの発展のためにはユーザーの発言力や影響力に流動性を持たせるのが大事と言えそうです。



さいごに


今までのをまとめると、

・オンラインコミュニティは直接参加の形態で方針決定、ルールづくりをするには適している。
・アテネ民主政の観点からして、オンラインコミュニティを発展、維持させるには以下の2点が重要
①フリーライダーを抑制するためにコミュニティへの貢献により得られる利益を可視化させる
②ユーザーの発言力や影響力に流動性を持たせる

こんな感じです。


書いてみたら案外当たり前のことだなって感じですが、僕もALISISTAとして、このような観点を持っていたいなと思います😄


最後まで読んでいただきありがとうございました!



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公開日:2018/12/03
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表現の自由ガチ勢大学生🔥弁護士志望です。ALISは法律メインでいろいろ書いていきます。

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