警察官の勤務は主に2種類です。
日勤 8:30~17:30
9時間拘束
三交代 9:30~9:30
24時間拘束
※ 拘束時間は同じですが、都道府県によって終始業時間に多少の違いがあります。
上記は私のいた県警の時間です。
※※ 三交代勤務はあまり馴染みがない言葉なので、記事内では夜勤と言います。
警察官の夜勤は最低24時間拘束なので、とにかく長いです。
長くて家にも戻れない為、持ち物も日勤と夜勤とでは大きく違ってきます。
そこで今回は
「警察官って何を持っているんだろう?」
「他の職種の夜勤者がどんな物を持っているのか興味がある。」
「今度夜勤のある仕事に就くので参考にしたい」
そんな貴方向けの記事となっています。
私は大学を卒業してから、ずっと夜勤のある仕事をしています。
現在は介護職員として夜勤をしています。
警察官時代はまだ若く、持ち物を洗練させる事が出来ておらず、
「不安だから持って行く」
と、持ち物が多なりがちでした。
もし、現在夜勤で持って行く物を極力減らしている、今の私の洗練された持ち物に興味があればこちらの記事をお読みください。
警察官の『装備』ではなく、『持ち物』についてですが、私が持って行っていた物は
◎、教場バッグ
◎、必携
◎、携帯電話(携帯ホルダー)
◎、着替え
◎、ファブリーズ
◎、財布
◎、クリアケース
◎、LEDライト
の8個になります。
この記事を読む事で、普段見掛ける警察官が何を交番に持って行っているのかを知る事ができ、警察官が身近に感じられます。
また、夜勤の仕事をしている人には、他の職種の夜勤者がどんな物を持って行っているのかを知り、参考にする事が出来ます。
前置きが長くなってしまいましたが、それでは警察官時代に私が交番に持って行っていた物を見て行きましょう。
教場バッグとは、警察学校時代に使っているバッグの事です。
教場とは、警察学校でのクラスの呼び方です。
とても沢山荷物が入り、しかも頑丈なので夜勤の時にはとても便利です。
教場バッグに荷物を沢山入れて、警察署から交番に向かい、交番からは必要な物だけ持ってパトロールに出る感じです。
警察官の夜勤は24時間拘束で、しかも外に出るのでどうしてもそれなりに荷物が多くなってしまいますので、この教場バッグは利便性が高く重宝するんです。
もちろん思い出、心の支えになり得ると言う意味合いもあり、多くの警察官が交番で使っています。
必携とは、警察官の業務に関連する手引書の事です。
必携自体は恐らく多くの業種であると思います。
しかし、警察官の必携は辞書並です。
◎、業務手続きに関する事
◎、手続きに必要な書類の種類と書き方
◎、警察業務に関係する各種法文
◎、交通違反の種類
等々が書かれています。
分かる先輩に聞きながら仕事を覚えれば良いので、無ければ、無いなりに何とかなります。
しかし、これもあると安心するので、心の支え的な意味合いが強いです。
必携は交番だけではなく、警察本部刑事部に配属されてからも机の中には必ず入れていました。
都道府県によって違いがありますが、私が警察官をしていた時代、私のいた県警では、警察官の持っている携帯電話は個人の物でした。
※ 当時はまだスマホはありませんでした。
もちろん通話料金も個人持ちで、補助は一切ありませんでした。
県警の言い分としては
「やりとりは無線だけでやればいいじゃん!携帯を使うかどうかはそれぞれの勝手な判断でしょ」
と言う事だったようです。
しかし、全て自腹だとしても、無線は無線、携帯は携帯、それぞれの良さがあるので使い分けている警察官が多いわけです。
そして、警察官の制服には携帯電話を装備する想定はされていないので、持ち運びが困ります。
ポケットはズボンと胸ポケットしかなく、その上それぞれのポケットには別の装備関係の物を入れているので携帯電話が入れられません。
そこで携帯電話をベルトに装着できるように多くの警察官は携帯ホルダーを買って、ベルトに着けています。
もちろん、そのホルダーも自腹です。
警察官の制服の下は肌着・ステテコです。
要は、
『夏場のオヤジ』
『バカボンのパパ』
と同じ格好です。
「嘘でしょ!?」
とよく言われますが本当です。
これは警察学校の時からですので、警察官みんな制服の下はそうなっています。
その理由は制服を頻繁に洗う事が出来ないので、
『汗や汚れを肌着等で吸収するため』
です。
装備の着脱がとても大変なので、中には着替えない警察官もいますが、24時間同じ肌着はちょっと・・・
と言う事で、私は着替えを持って行っていました。
たまに臭い警察官がいるのはそのためです。
着替えでも言いましたが、制服は1シーズン洗わないので、臭いが気になります。
そのため消臭スプレーは必須です。
これは消臭スプレーであれば何でも良いので、ファブリーズじゃなくても構いません。
ただ、当時はファブリーズくらいしかなかったもので。
制服に使うのは当然として、実はもっと頻繁に振り掛けているのが
『帽子』
です。
警察官の帽子の裏はビニール張りになっているので、物凄く蒸れます。
「警察官を長くやっていたら絶対禿げるよな」
と言い合うくらい、帽子は蒸れます。
そのため、一度脱ぐ度にファブリーズを振りかける。
このくらいの頻度で消臭スプレーを使います。
だから消臭スプレーは必需品となります。
警察官は夜勤中にお金を使うことが結構あります。
主に食事関係です。
貴方は交番のお巡りさんの食事事情をご存知ですか?
基本は出前です。
24時間拘束ですので、昼食、夕食は必須です。
人によっては明けの日の朝食も食べます。
警察官は2~3食の食事を確保しなければなりません。
以前消防で大きな話題になりましたが、
『職務中、食事を買うことにクレームが入る問題』
実はこの問題は警察も深刻です。
警察官がコンビニやスーパーなどに買い物をしに入ったら、それだけで110番通報で苦情が入ります。
ただ単に苦情が入るだけなら
「警察官だって人間なんだから食事くらい買います」
と突っぱねれば問題ありません。
しかし問題なのは
『110番』
と言う部分です。
110番は、
「今まさに犯人に追われているんです!助けて下さい!」
等の緊急事態専用回線です。
その回線を苦情に使われてしまうと、助かる命が助からなくなる可能性が増します。
そのことが問題なので、110番を使われない為に、警察官は基本的に買い物に行きません。
どうしても買い物に行く時には着替えて行きます。
大半は制服の上にウインドブレーカーを着て行きます。
そのため、夏場なんかは交番の近くのお店で不自然にウインドブレーカーを着こんでいる人がいたら、それは警察官かもしれません。
私は100円均一のお店で売っているクリアケースを持っていました。
ちょうど交通切符が入る大きさの物があり、パトロールに出る時には、交通切符をそのクリアケースに入れ変えて持ち歩いていました。
本格的に交通取り締まりをするときには心許ないのですが、主目的がパトロールであればそれで十分だったので。
もし持っていない警察官がいたら、本当にオススメですよ!
そのような工夫をしていないと、抱えて持つような大きなバッグを持ち歩く必要があるため大変ですからね。
なお、交通取り締まりをする警察官の本音に興味がある貴方はこちらの記事をどうぞ。
>>>隠れて交通取り締まりをする警察について、元警察官が本音で語ります。
夜勤と言うくらいですから、真夜中も仕事をしています。
真っ暗な中で交通切符を切ったり、書類を作成したりすることもあります。
そのため、小型のLEDライトも必需品です。
交番備え付けで大きなライトはあります。
しかし、大きなライトでは手元を照らすのには邪魔なんです。
そのため、手元を照らす専用にLEDライトも自腹で用意する必要があります。
昔は小型のLEDライトは何千円もしましたが、今は100円均一の店でも売られているので良いですよね。
今回は夜勤とは言っても、警察官と言う少し特殊な職業の持ち物について見てきました。
それでは最後に
『交番の警察官は夜勤(泊まり)の時、何を持って行っているの?』
についてまとめて終わりにします。
教場バッグは
警察学校で使っている便利なバッグ。
必携は
警察官としての業務がまとめられている本。
携帯電話(携帯ホルダー)は
仕事で使うとしても基本自腹。
持ち歩くためにホルダーも必須!
着替えは
制服の下に着る物。
『夏のオヤジ』『バカボンのパパ』
これが現実。
ファブリーズは
主に帽子の裏側に使いまくる。
警察官は禿げ予備群。
財布は
主に食事で使う。
交番の主食は出前。
クリアケースは
交通切符入れとして軽くて、小型で便利。
まだ持っていない警察官にはオススメ!
LEDライトは
真夜中手元を照らすために必須。
これも自腹。
いかがでしたか?
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