『何故交番はいつも警察官が居らず、開いていないの？』元警察本部警察官が本音で教えます。

「近所の交番はいつも警察官が居ない。」

「交番はいつも開いていない」

「交番が開いている時間は一体いつなの？」

「交番に用事がある時はどうしたら良いの？」

　交番に関してはこのような声を多く聞きます。

　そこで今回は、元警察本部警察官の私が、このような貴方の疑問に本音でお答えします。

　内容は

◎、住民からの要望に答えているから居ない

◎、交番相談員を配置している

◎、交番が閉まっている時の連絡の取り方

となっています。

　この記事を読む事で、何故交番がいつも閉まっているのかを知る事が出来ます。

　そして、その間に交番の警察官は何をしているのかを知り、安心する事も出来ます。

　更に、交番に用事があるのに閉まっている場合、貴方がどのように行動すべきかまで知れます。

　では、早速各項目について見て行きましょう！

何故いつも交番は開いていないのか『住民からの要望に答えているから』

　結論：『住民はパトロールをして欲しがっている』

　貴方は

『地域の人達が交番に求める事ランキング』

というモノをご存知でしょうか？

　実はそのような統計があり、それに基づいて交番の警察官は行動の優先順位を決めています。

　もちろん、ランキングに関係なく最優先は事件・事故処理です。

　つまり、そのような非常事態が発生していない時の優先順位ですね。

　それはこのようになっています。

１位　パトロールをして欲しい

２位　交番に居て欲しい

　お分かりでしょうか？

　つまり１位と２位は矛盾しているわけですね。

　パトロールするためには交番を閉める必要がありますので、交番には居られません。

　一方、交番を開けておくために居ると、パトロールに出られません。

　このような要望の多さになっているため、より要望の多い

『パトロールを優先しているから』

交番に警察官が居ない時間が多いわけです。

　ただし、１位と２位の要望量は大差ないそうです。

　そのため、１位の要望を満たしていても、

「交番に居ないじゃん！」

の２位の不満も多くなるんですね。

　ちなみに、

「交番に居てくれないと事件発生時に不安」

という声があります。

　それに関しては、１１０番して下さい。

　事件の場合は交番や警察署に通報するよりも１１０番の方が圧倒的に早く動けますので。

「物理的な距離が近い方が早く動いて貰える」

と勘違いしている人が多いのですが、それは誤りです。

　１１０番が最速最強です。

　緊急時には迷わず１１０番です。

　ただし緊急時だけですよ！

警察官が居ない時の交番『交番相談員を配置している』

　結論：『警察ＯＢを配置している』

１位　パトロールをして欲しい

２位　交番に居て欲しい

　どちらも多いので、警察も何とかしようと工夫をしています。

　そこで十数年前から取り入れられているのが

『交番相談員』

です。

　警察官がパトロールや事件・事故の処理に出て、交番を不在にしている間、交番を開けておくための人員を配置する取り組みです。

　警察官が居ない間に交番を開けておく交番相談員とは、一体何者なのでしょうか？

　それは

『警察ＯＢの非常勤職員』

です。

　つまり、

「警察官じゃない人に、下手に自分の情報を出したくないなぁ」

と不安な貴方。

　交番相談員は元警察官ですので、警察官に伝えるのと同じと考えて問題ありませんよ。

　その関係上、むしろ交番の警察官よりも仕事が出来る相談員の方が多いですからね。

　実際に、私が交番の警察官だった頃の相談員は長年刑事だった人でした。

　交番相談員は警察官としての権限は持っていませんが、知識は豊富なので相談するなら警察官よりも適任です。

　更に、警察権限を持っていないだけで、落し物や拾い物等の簡単な手続きは行えます。

　この記事で

『交番相談員』

という存在を初めて知った貴方は是非、近所の交番を見て下さい。

　警察官じゃない人が座っていますので。

交番が閉まっている時の連絡の取り方

　結論：『交番入口付近の受話器を使う』

　警察官が居ない間は交番相談員が交番を開けている。

　しかし、田舎の交番によってはまだ配置できていない交番もあります。

　更に、夜間も相談員がいる交番は全国的に見てもかなり少ないです。

　そのため、どうしても交番に誰もおらず、閉まっている時間帯はあります。

　そんな時に落し物を拾って交番に行くと

「誰もいないじゃん！」

となります。

　そんな時には交番入口付近にある受話器を取って下さい。

　下図の辺りにある受話器を取るだけで、その交番を管轄している警察署に繋がります。

※　フリー素材でその部分が写っている写真がなかったので、イラストで了承下さい。

　そして警察署からパトロール等に出ている交番の警察官に連絡が入り、交番に戻ってきます。

　事件・事故処理で離れられない場合は、近くにいるパトカーが向かいます。

「落とし物を拾っただけなんだから、そんなの待ってられるか！？」

というセッカチな貴方は、交番のポストに拾った物を入れておいて下さい。

　こうするだけでも警察官は落とし物としてキチンと受理しますので。

　ただしこの方法だと、落とし物の持ち主が現れなかった場合に拾った人が貰う権利はなくなります。

『ただ単に拾った物を警察に届けたいだけ』

そのような人は、交番が閉まっている時には交番のポストに入れておいて下さい。

『拾得者不明』

という形で受理します。

まとめ

　交番に警察官が居ないのは、地域住民のためだったんですね。

　それでは最後に

『「何故交番はいつも警察官が居らず、開いていないの？」元警察本部警察官が本音で教えます。』

についてまとめて終わりにします。

　警察官が交番に居ない理由は

　地域住民からの要望に答えているから。

　その間はパトロールをしている。

　交番に警察官が居ない間は

　交番相談員を配置して出来るだけ開いておけるようにしている

　交番が閉まっている時の連絡の取り方は

　交番入口付近にある受話器を取る。

　拾い物を届けるだけならポストに入れるだけでも受理される。

　いつ交番に用事が出来るかわかりませんので、是非頭の片隅に入れておいて下さい。

　いかがでしたか？

　少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

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