仕事から帰ってきて、まずはビールを一本というのが習慣になっていませんか?私はアルコール依存症になる前から、ビール一本というのが仕事の疲れを取る儀式であるかのように毎晩の決まりごとになっていました。
ビール一本で済むこともあれば、休みの前の日には日本酒やワインも追加で飲んでいましたね。
もし、あなたもかつての私のように、毎晩晩酌をしていて、ビールを大瓶2本あるいは、ロング缶2本以上、日本酒であれば、2合以上飲むのであれば、遅かれ早かれ、アルコール依存症になる可能性があります。
大抵は10年~20年の歳月をかけて、この病気になるのですが、女性と老人はさらに少ない量で発症します。
久里浜医療センターのようなアルコール依存症の治療を専門とする医療機関に入院すると必ずと言っていいほど、若い男女の入院患者さんがいます。
「この子たちは、いったい何歳から飲み始めたのだろう?」と不思議に思っていましたが、若者に至っては、わずか半年から2年という短い期間でアルコール依存症になります。
そこで、この病気の原因となる晩酌をやめてみてはいかがですか?というのが本日の1つ目の提案です。
「はぁ?毎晩の楽しみをそう簡単にやめられるかぁ!」
ってなりますよね?
かつての私であれば、妻からそのような提案をされたら必ず文句を言っていたと思います。結局は一滴も飲めなくなってしまったのですが。
晩酌をやめるのが難しい大きな原因に「習慣を変える難しさ」というのがあります。
これはお酒だけでなくて、ダイエットも同じですよね?摂取カロリーが消費カロリーを上回っていれば、太るという小学生でもわかる算数なのに、色々なダイエット方法が流行れば、それに飛びついては挫折し、「ああ、なんて自分は意志が弱いのだろう」と落ち込みます。これがひどくなると摂食障害と呼ばれる、依存症になってしまいます。
「わかっちゃいるけどやめられない」というのは誰もが経験することだと思います。それだけ、習慣を変えるのは難しいのですね。私は習慣をコントロールする術(すべ)をマスターしたので、20キロ以上のダイエットにも成功しています。
走るのが習慣になっている人は雨が降ろうが、かっぱを着ながら走ったり、極端な場合はこれも依存症になります。そんんなに害は無いでしょうがね(笑)。
γーGTPの値が高くなってきたりすると、「休肝日」を設けようとしますが、そもそも「休肝日」を意識している時点でアルコール依存症の予備軍だと思ってください。
「休肝日」ではなくて、「飲酒日」というのを変わりに設定する、というのはどうでしょうか?というのを私は強く推奨しています。
「今日は週に一度の飲酒日」と自分へのご褒美にするのです。1日が少なすぎるのであれば、一日おきから始めてもいいかと思いますが、とにかく毎日飲む習慣をやめることに挑戦してみてください。
思いのほか、難しいと思います。
このブログで、アルコール依存症の怖さを感じて頂いたら、是非、読むだけでなく、行動をしてみてくださいね。
晩酌と同じくらいの割合で寝酒をされている方もおられると思います。私がアルコール依存症になった直接の原因です。
まず最初はストレスからくる睡眠障害を避けるために寝酒を始めました。最初は日本酒1合で眠れるようになり、「これは良いな」ということで、これも習慣化しました。
お酒を飲むと眠くなるですが、お酒には耐性という性質があり、だんだん、効果が薄れてきます。1合では効かなくなり、2合、3合と増えていきます。最後には朝方になっても眠れないのです。
このようにひどい状態にならなくても、お酒を飲むことで、睡眠の質は非常にさがります。寝付きはよくなるんだけれども、夜中に何度も起きてしまう、といったことになり結局は朝スッキリしないで、生産性が下がるのですね。
私が睡眠障害になった時に取らないと行けなかった対処方法は精神科に行って、睡眠導入剤を出してもらうことでした。寝酒に頼ったばかりに、一生お酒が飲めない病気になってしまったのです。
精神科に行くのは、なんだか気が引けるかも知れませんね。でも4人に1人の成人がなんらかの精神疾患を経験する、という報道がありました。
http://news.livedoor.com/article/detail/15970923/
「精神科にかかるだなんて!」って思って、手遅れになる前に気軽に利用するべきだと思います。
少しでも不安があるのであれば、すぐにでも診てもらって「大丈夫ですね」となれば、それはそれでいいですし、「手遅れにならなくて良かったですね」となれば、それはそれは素晴らしいことです。
アルコール依存症に限って言えば、100万人以上の患者がいると言われているのですが、医療とつながっているのはわずか5%の人だけなのですね。
ついつい、一回に多くのメッセージをお伝えすることが多いので、最近気をつけるようにしています。本日のメッセージは「晩酌と寝酒をやめましょう!」でした。
お酒の飲み方やアルコール依存症が気になる方はぜひ、Brainの「アルコール依存症のトリセツ(解説書)」で詳しく解説しておりますので、すぐにでも手にとってみてください。
特に、「離脱症状って何?」となっているあなたには、アルコール依存症の知識がとても大切です。少しでも「お酒に問題があるのでは?」と不安があるのでしたら、この教材はとても約に立ちますよ!
Masa