私には本当のおばあちゃんのような存在の方がいます。
その方は私の祖母の小学校時代からの友人で、92歳になった今でもピアノを教えている方です。
私も祖母の勧めで小学校からその方にピアノを教えてもらうようになりました。
結局、高校生の時にやめてしまったけど、それでも現在に至るまで、暇さえあれば遊びに行き、お菓子を食べながら数時間しゃべって帰る、という関係が続いています。
息子さんたちが近くにいてしょっちゅう来てるとはいえ、92歳の1人暮らしはなんとなく心配ですからね。
コロナが蔓延してからは万が一のことを考え、家に伺うことはなく、もっぱら電話で話すようになりました。
昨日電話で話をした時のこと。
高齢者のワクチン接種予約がが始まったけど、予約できたかを尋ねました。
仕方が分からずできてないなら代わりに予約しようと思って。
すると予想外の返答が帰ってきました。
「ワクチンは打たないつもりだ」と。
よくよく話を聞くと、、。
自分たちのようなお年寄りは生きれば生きるほど若い人たちの重しになるだけ。コロナに感染してあの世に行くならそれが私の寿命。ワクチンを打ってまで生きようとは思わない。若い人こそ未来があるのだからワクチンを打つべきだー
ということでした。
そしてポツリとこう付け加えました。
「戦争の時も嫌だったけど、今のコロナ禍はある意味戦争よりも生きづらい。若い子たちがかわいそう」
高齢者のワクチン予約が殺到して電話が繋がらないとうニュースを連日見て、高齢者はワクチンを希望している、とすっかり思い込んでいただけに、この先生の言葉に面くらい、どう答えたら良いかわからなくて。
それでも周りの人のためにワクチンを打とうよ。
そう言えば良かったのでしょうか。
でも、言えなかった。
先生の気持ちが本気だっただけに、「またそんなこと言って!」なんて言えなかった。
世間では一方的に高齢者を優先してあげてるよ、的な雰囲気がありますが、私たち若者のことを想ってくれているおじいちゃんおばあちゃんもいるんだー
そのことは忘れてはいけない気がした出来事でした。