つい先日、寝る前になんとなくamazon primeをザッピングしていたら1995年の「高慢と偏見」のイギリステレビドラマシリーズが偶然画面のおすすめにできたんです。
「Pride & Prejudice 」
高慢と偏見。イギリスの作家、Jane Ausutenの代表作で、大学時代英文学を専攻していた私がとっても好きだった作品です。
Jane Austenは1775年生まれ。彼女の作品は何か大きな問題が起こるわけでもないのですが、庶民の暮らしの中で巻き起こるできごとをその卓越した文章と観察眼で物語として書き綴り、読み手の心を掴んで離しません。
日本でいう夏目漱石のような立場の作家で、イギリスでは子供から大人までがことある機会に彼女の作品に触れ学びます。
映画化は何度もされてきましたが、本国ではテレビドラマとして放送されていたとは・・。
時刻は夜の11時。明日は子供のお弁当を作るので早起きしなきゃいけないのに、ふいにあの頃のイギリス文学への探究心が顔を出し、気がつけばそのまま見続けてしまいました。
物語の舞台は1800年代のイギリスの田舎。そこには5人姉妹のいる中流階級のベネット一家が住んでいて、主人公は次女のエリザベス。
母親は年頃の娘たちをなんとか結婚させたいと日々奮闘中。そんな折、隣(といっても8キロ先)のお屋敷に上流階級の独身の青年、ビングリーが引っ越してくることになり、村中が大騒ぎ。母親はどこでかビングリーの年収情報を得て「お隣さんの年収500ポンドだって!!」とその裕福ぶりに大興奮。なんとかお近づきになって長女で村一番の美人と評判のジェインと結婚させたいと鼻息を荒くする。
そして村で開かれた舞踏会。そこ現れたビングリーとその姉妹、そしてビングリーのお友達のダーシー。ビングリーは上流階級の人間なのに中流階級のみんなに愛想がよく、物腰も柔らか。かたやダーシーは広大な屋敷に住んで年収1000ポンドとスーパーお金持ちの独身だけども、冷ややかな目線で中流階級の誰とも交流しない。
ビングリーは舞踏会にいた長女ジェインの美しさにハートをズキュンと射抜かれすぐさまダンスに誘う。エリザベスは仏頂面で立っていたダーシーに気を遣って「ダンスはされますか?」とたずねるが「しません」とぴしゃりと断られる。そしてダーシーがエリザベスのことを「たいした顔でもない」と人と言っているのを偶然聞いてしまい、それからダーシーの高慢な態度に嫌悪感を抱くように。かたやダーシーは「中流階級」という偏見でエリザベスたちを見ていたが、エリザベスの美しく魅力的な瞳が気になって気になって。。。
タイトル通り、高慢と偏見が織りなす恋愛物語です。
結局amazon primeで3時間近くぶっ通しで最後まで見てしまったわけですが、最高でした。
ハリウッド映画のように派手なアクションもできごともなく、淡々と田園風景の中で物語が進むというこのイギリス独特の映像を好む人は少数派だと思います。
でも1800年代のイギリスの時代背景を知ると、奥深さにはまりますよ。
物語のポイントはイギリスの階級社会。
上流階級、中流階級、労働者階級。今もイギリスではこの階級よりもうちょっと複雑になった階級意識があるようで、知り合いのイギリス人(普通に裕福に暮らしている)は「自分は労働者階級の人間だから」と時々言っていました。今ですらそうなので1800年代のイギリスで、上流階級の人間が中流階級の人間と結婚なんてビッグニュースだったと思います。
そしてもう1つ。なぜ母親が娘の結婚にものすごーく躍起になるか。
それは当時は女性に遺産や土地の相続権がなかったから。ベネット一家に息子がいればお父さんが亡き後も息子を中心に暮らしが成り立ちますが、娘しかいない場合、相続権はすべて親戚の男性にうつります。すると今住んでいる家もお父さん亡き後はどこかの遠縁の男性のものになるので、女性の家族は出て行かざるを得ません。なのでこの時代、女性が生きていくには結婚という手段がどうしても必要だったのです。
今みたいにSNSもないし電話もない。結婚の候補とは手紙でやりとりするかお家に招待したりされたりして会うだけ。気軽に何度もやりとりする機会がないから、だからこそ第一印象である顔の良し悪しが重要視されたんでしょうね。
まずは美人をだったら話してみて、感じよかったらお出かけして、相性が良さそうなら結婚へ。
でもこれって200年たった2025年の今も通じるものでもあります。
婚活市場が賑わう今、私もやはり女性も男性も第一印象が大事と話しています。婚活は会う前にまず顔で選んでいきますもの。写真での印象、とっても大切です。
私がパーソナルカラーにこだわるのも、色1つで印象ががらっと変わるから。
着るお洋服の色ひとつで顔色が良く見えるなら、健康に見えるなら、自分に似合う色を知っておくだけでもここぞというときの自分の自信にもつながります。
たかが色、されど色。
あなたが輝く色は何色でしょうか。











