ある日、大切な人がいなくなったとき、あなたはどこまでできるだろうか。命を投げ打っても助けたいそんな気持ちが、果たしてどこまで行くのだろうか。
昨日の記事、「異常人間、溌剌ナイト」の1本目1988年10月27日 (オランダ)『 ザ・バニシング−消失−』。
それでは、予告編をどうぞ。
この映画には、狂気に満ち溢れているが、決して猟奇的なシーンや暴力的なシーンが出てくるわけではない。だから、怖い。恐怖の感じ方は、人それぞれだが、そのどれもが異常なものであるだろう。実際に起こるより、想像のほうがはるかに恐怖をあおることはしばしばある。その代名詞的な作品へ、あなたは押し上げるだろう。
予告編にある彼女が「金の卵の夢」をするシーンは、冒頭のシーンだ。しかし、これこそが、恐怖の引き金であることは、1度見終えた後に、さらなる恐怖へと誘うことになる。見終わって全貌に気付いてからその本当の怖さに気付いた。それが、この作品の真の価値なのだろう。
異常人間とは、基本的に加害者を表すことが多い。ただし、異常というベクトルを変えたとき、これは、あなたにも当てはまってしまうようにも思う。異常さを本人では気づけないことも、ここから学べるだろう。
終始穏やかな映像で送られるため、比較的見やすい名作だ。確かに、サイコスリラーの部類だが、気持ち悪い表現は少なめなため、安心して見てほしい1本。
普通じゃない行動に冷めてしまうかもしれない。ただし、他人から見たら、不思議だと思うことをあなたもしているだろう。正しいとは、間違っているとは誰がいえるだろうか。
だから、怖い。
それでは、それでは。