書名 強気でも弱気でも横ばいでも機能する高リターン・低ドローダウン戦略 ――買いと売り、長期と短期の無相関のシステムを組み合わせる
著者 ローレンス・ベンスドープ
監修 長岡半太郎
翻訳 山下恵美子
発行 パンローリング
ページ数 180
著者は投資とはまったく違う業界で働いていました。急流下りなどのアクティビティを提供する会社の経営です。ある日親から請われ、自社を売却して実家に戻りました。実家ではベンチャーキャピタルと株式投資を行う会社を経営しており、業績悪化のため建て直しが急務でした。
著者は独学で投資を学び、コンピュータによる取引システムを構築、徐々にシステムを増やしていきました。そうしたところ、さまざまな相場の動きに対応できる総体としてのシステム群ができました。景気が悪くなったとしてもそのシステム群の使用により必ず利益が出るようになりました。
著者はシステムのブラッシュアップを続け、今では50ものシステムを運用しています。また、投資学校の運営も行うようになりました。
投資学校「トレーディング・マスタリー・スクール」:
本書では、著者がどのようなシステムを構築しているか、簡単に概要を説明しています。
各システムはそれぞれ違う動き(売りシステムなのか、買いシステムなのかなど)をします。そこで、各システム用に以下を行います。
1.銘柄の洗い出し
2.資金の割り当て
3.システム実行
これらを全自動で行っています。1日30分~60分、たまにモニタを見て稼働状況をチェックしているだけです。著者はコンピュータの専門家ではないので、プログラマを雇って仕様を伝えてシステムを作らせたのかもしれません(それに関する明確な記述はない)。すごい。。。
著者は売買のタイミングを測るときにテクニカル指標を使っていません。テクニカル指標は上記1.銘柄の洗い出しに使用しています。使っている指標はADXとRSIの2つです。
複数のシステムを同時に動かすことでドローダウン(保有資産の下落率)を抑えられ、システム用の銘柄洗い出しをしているところが目から鱗が落ちる思いでした。どんな相場にも対応できる単一のシステムはありません。「botterのリアル」の著者も、複数のbotを動かしていると言っています。自分の取引システムも、この本のようにいくつか種類を持たせてみました。まだうまく儲かっていませんが、粘り強く続けていきます。
「botterのリアル」:
以上