テレビアニメ『ドラえもん』は2020年6月13日、「のび太のブラックホール」「ジャイアンVSメカジャイアン」を放送しました。「のび太のブラックホール」では食欲を増進し、ブラックホールに吸い込むように食べてしまう秘密道具「ミニ・ブラックホール」が登場します。
最初はドラえもんの秘密道具で上手くいきますが、それに味をしめて大量に使って失敗する展開は一つの定番です。右肩上がりの昭和の経済成長の風刺になります。『ドラえもん』は昭和生まれの作品ですが、21世紀に通用する奥深さがあります。また、依存性薬物使用者の破滅を警告しているようにも見えます。
のび太は「僕の胃袋はブラックホール」と言います。これはテレビドラマ『フードファイト』の井原満(草彅剛)の決め台詞「俺の胃袋は宇宙だ」を連想させます。『ドラえもん』は数多くの他作品からパロディーにされるほど有名な作品ですが、自身も多くのパロディーがあります。
2020年5月23日放送の「キャラクターグッズを作っちゃえ!」では『魔進戦隊キラメイジャー』のパロディー『測量戦隊キラメジャー』が登場しました。『魔進戦隊キラメイジャー』は2020年3月8日に放送開始されたばかりです。
「のび太のブラックホール」ではトイレから二人が出てくるオチになります。これはアンジャッシュ渡部建さんのスキャンダルに重なります。意識して用意した訳ではないでしょうが、非常にタイムリーになりました。
スキャンダルを脇においても、「のび太のブラックホール」のオチは下品です。大山のぶ代時代後期のアニメ『ドラえもん』は教育色の強いイメージがありましたが、最近の『ドラえもん』はほのぼのした感じながら中々にブラックユーモアが効いています。下品な言葉を使わなくても下品な面白さのある話を作ることができます。これは教育的配慮から露骨な下品さを抑制したことで逆にパンチ力も減少したとの評もある『クレヨンしんちゃん』も見習う価値があるでしょう。
ドラえもんが土曜5時に引越し
『ドラえもん』値段と価値は比例しない