日本でもブラックフライデーのセールが行われるようになりました。Amazonでは2019年11月22日から24日までBlack Friday Sale(ブラックフライデーセール)を開催します。ブラックフライデーはハロウィンのように日本に定着するでしょうか。
ブラックフライデーはアメリカ合衆国発祥です。元々は買い物客で道路が混雑して問題が多発するという悪い意味で使われていました。アメリカ発のイベントという点ではハロウィンでゴミだらけになった渋谷の街を連想します。うんざりするような状況をブラックと表現することは、シックリきます。ところが、小売店が黒字になる金曜日という意味で解釈されるようになり、積極的に使われるようになりました。
株価が大暴落したブラックマンデーという言葉があり、ブラックフライデーが肯定的に使われることに違和感があります。しかも、小売店が黒字になるから嬉しいという発想は売り手の論理であり、消費者本位のビジネスではありません。日本企業がアメリカから学ぶとすればブラックフライデーよりもカスタマーサクセスの発想でしょう。
加えて日本語のハードルがあります。日本語では「腹黒い」「白黒つける」など黒に否定的なイメージがあります。さらに従業員を劣悪な条件で働かせるブラック企業という言葉が定着しました。これらを克服してブラックフライデーに積極的なイメージをつけられるでしょうか。少なくとも、その結果、ブラック企業にまでモーレツに頑張ることは美徳という類の逆転のイメージ転換がされることは避けてほしいものです。