日本独特の調味料で、日本料理には欠くことができないしょうゆ。
そのおいしさは、旨味、塩味、甘味、酸味、苦味という5つの味の絶妙なバランスによって生み出される。
しょうゆの旨味は、主原料である大豆と小麦に含まれるたんぱく質が、こうじ菌の酵素で分解され約20 種類のアミノ酸に変化することで生まれる。
特科にグルタミン酸はしょうゆの旨味の主役だ。
塩味を生み出すしょうゆの塩分は濃い口しょうゆで16~17%だが、さほど塩辛く感じないのは、アミノ酸や乳酸などの成分が塩味をやわらげ、深みのある味わいを作り出しているためだ。
しょうゆの甘味は、小麦のデンプンが醸造中にブドウ糖に変化することで生まれる。
全体の味をやわらかくして、丸みを持たせる働きをしている。
しょうゆの酸味は、乳酸菌の働きでブドウ糖が変化することで生まれる。
塩味をやわらげ、味を引き締める働きをしている。
またしょうゆには苦味成分も数種類含まれている。
直接苦味を感じることはないが、コクを与えるはし味として、しょうゆの味を引き締めている。