茶葉により風味や香りを出す湯温が異なる
よいお茶を飲むと、ほんのりとした甘みや旨味が感じられる。
お茶の旨味成分には、テアニンや各種アミノ酸、糖分などが含まれている。
また、渋みや苦みの成分であるタンニンの一種カテキンや、アルカロイドの一種であるカフェインも含んでいるため、お茶には興奮作用がある。
お茶の味となる成分は、玉露のような高級なお茶に多く含まれ、煎茶、番茶の順で減少する。
お茶の成分は、温度が高いと香りが早く抜けてしまい、旨味以外の渋み成分も抽出されてしまう。
本来のお茶の風味を楽しむには、低温で時間をかけて抽出する必要があるのだ。
時間をかけることで、糖類やアミノ酸も十分に抽出ができることになる。
玉露のような最高級茶は 50 ~ 60℃で2~3分、煎茶は 80℃で約1分間抽出すると、香りや味が十分引き出せる。
番茶は成長した葉で作られていて、もとから旨味と香りが少なく、茶をもむときには組織が大分破壊されている。
そのため時間をかけて抽出すると、渋みの強いお茶になってしまう。
番茶は、100℃の熱湯を使い、短時間で渋みの抽出を抑えて香りを生かすいれ方が向いているのだ。