こんにちは、葛西飛鳥(@kasai_asuka)です。
どこの会社でも新卒が思ったように成長してくれなかったり、やめてしまったりすることがあるかと思います。
僕自身、ここ1~2年で入ってきた新卒が前とは違うタイプの新卒で接した方に苦労しました。
そうした時に振り返りMTGは効果的です。
僕の会社では新入社員が入ってくると、先輩社員が一人メンターとしてつくシステムになっていて、僕はこれまで8人くらいの新入社員とメンターとして接してきました。
何年もメンターをしていると、徐々に新入社員を上手に育てるコツがわかってきました。
新卒を即戦力として考える会社も少なくありませんが、僕はしっかり面倒を見て育てきることが大切だと思います。それを即戦力の新卒じゃないと切り捨てるのはおかしいです。
新卒が成長しないのは上司のせいだと常に言い聞かせて、接するようにしています。
僕が振り返りMTGで確認しているポイントは3つです。
▼確認ポイント
・今週できたこととその理由
・今週できなかったこととその理由
・今週を踏まえて、来週どうしていくか
新卒は大抵できないことだらけで、反省の毎日です。
反省して次に繋げるのは良いことですが、それだけだと成長スピードはあまり早くはありません。
どこかのタイミングで成長するための活力を与える必要があります。
例えば、仕事がうまく行った時や、褒められた時に人はやる気が出ます。それは新卒にも当てはまり、だからこそ「今週できたこととその理由を聞く」必要があります。
新卒は小さな成功体験を実感することで「来週はこれができるようになれたらいいな」と前向きになっていきます。だから、必ず自分で今週なにができるようになったかを確認しています。
そして、できた理由をセットで確認して、次に何ができそうかを一緒に考えます。
必ず意識してもらうのは
「自分の業務は点ではなく、線で繋がっていること」
です。
例えば、今週できたことで
A企画の振り返り分析をして、新卒が「いま自分が関わっている企画の改善ポイントを見つけた」と知らせてくれた場合、「それは次にどんなことに活かせそうか?」と質問します。
そこで
「今後ディレクターになりたいと思っていて、今度はアプリ全体を通しての改善ポイントを見つけたい」
「分析方法をテンプレート化して、だれでも分析を正しく分析できるようにしたい」
といった回答が出てくると、自分の業務を線で考えているなと言えます。
人はできなかったことを反省し、内省することで次への改善点を見つけることができます。
できたことを80点だとすると改善点は20点しかありませんが、できなかったことが30点だとすると70点も改善する点があり、できなかったことから改善点を見つける方が改善点は見つけやすいです。
ただ、できなかったことを並べるのは簡単ですが、なぜできなかったかを深掘りするのは社会人経験が豊富でも難しいです。
できなかった理由が短絡的であれば、ヒアリングをしながら本当の原因を一緒に探していきます。
ここでの深掘りはある程度メンターが助言しても良いと思ってます。
なぜ、メンターがサポートした方が良いかというと深堀りは社会人経験が豊富でも難しく、新卒1人でやると間違った深堀りをしたり、浅い考察をする可能性があるためです。
例えば、新卒にA、B、Cのタスクをお願いしていて、今週できなかったことで
「Bのタスクを期限内に終わらせることができなかった」
と言ってきた場合、なぜできなかったのかを深堀りします。
そこで
「時間がなかった」「他の業務に追われて忙しかった」
と回答した場合は、深掘りが甘いのでさらに追加で質問をし掘り下げます。
問題を深掘りすることで
「他の業務に想定より時間がかかった」
みたいな回答をした場合、なんで他の業務に想定より時間がかかったかをさらに質問します。
そこで
「最終確認する時間を考慮していなかった」
と回答した場合、今度からは最終確認をする時間を考慮するように行動してもらいます。
今週できなかったことの理由を深堀りして、どうすればその問題を解決できるかを確認します。
ここで、いちばん気をつけて欲しいのは
解決策は基本的に本人から提示してもらうということです。
人に言われるまま実行するだけでは指示待ち人間になってしまい、思考が停止するので、自分で考えて行動するためにも、解決策を自分から提示させましょう。
それに、本人が納得しない改善策を実行しようとすると、実行の精度が低くなってしまいます。
先ほどの事例を元に考えてみましょう。
「最終確認をする時間を考慮していなかった」
という問題を、どうすれば解決できるかを考えます。
ここで「早く出社します」や「遅くまで残って時間を作ります」といった回答は、本質的な解決にならないので別の解決策を考えさせます。
例えば、
Bのタスクをやる上で全体像を把握せずに業務を行っていた場合、
業務に取り掛かる前に作業ボリュームを自分で計算し、スケジュールを引いて上司に確認し、自分のスケジュールで無理がないかを相談する
みたいな解決策が出るとベストです。
最後に。
初めは点でしか考えれなかった業務を線で考えれるようになり、個人ではなくチーム、チームから部署単位、部署単位から会社へと視点を上げれるかが新卒時代に一番大切だと思います。
「自分が行っている業務が会社にどう影響しているのか?」
「自分はどういう業務をすれば自分の理想の社会人に近づけるのか?」
を意識させることで成長のスピードは上がってきます。
ここはかなり時間のかかるところですが、辛抱強く接することで、1年後には自分で考え行動できる自走できる人材になっている新卒が多いです。