本日は特別編といたしまして前回カタコトビア・シリーズ初の全項目5スターを叩き出した“HEAD BANGER IPA”を実際に製造しているブリュワリー“Strathcona Beer Company”に行ってきましたので、そのご報告です!
前回の記事にも書いた通り、店舗はバンクーバーでもジャンキー通りとして有名な“Hasting Street”と呼ばれる通り沿いにあり、#SHIBUYAMELTDOWNを10倍濃くしたような毎日開催中の人間博覧会場を通り過ぎなくてはいけません。
この日は天気が良かったこともありお散歩がてらてくてく歩いて行こうかと思っていたのですが、途中あり得ない角度に体が折れ曲がり立ったまま気絶している男性に出くわし、自分だけならまだしも一緒にいる妻を危険にさらす事はできないと判断。遠回りになりますが通りをチェンジし、安全重視でお店へと向かいました。
“世界一住み安い都市”などと呼ばれる事の多いバンクーバーですが、何かとポジティブな面ばかりが強調され、普段はない事にされている人が生きる事にまつわるダメダメさや、やらしさや汚らしさと言った、この世界の丸ごとを知る意味でも、個人的に観光の際にはぜひ立ち寄って欲しい場所です。(※ひとり歩きは本当に危ないからバスに乗って通過してみてね!)
そんなわけで遠回りにはなりましたが、どうにかお店にたどり着きました!
通りの雰囲気とは打って変わって店内はとてもキレイでお洒落な雰囲気です。
カウンター奥が、ビールの醸造所になっていて醸造タンクからほぼ直送のビールを楽しむ事ができます。
さっそく待望のIPAを頂きます!見てくださいこのキレイな色合い!
ビールはこのサイズで一律8カナダドル(約644円)なので少々お高目。カタコトビアシリーズで皆さんから頂いた投げ銭を全てこの一杯で消費してしまった感じです。
早く、こんな感じでALIS払いでビールが楽しめる日々がくるといいのになあ~。
この日は、妻のオープンワーク・パーミット(就労許可証)が2年分無事発行されたお祝いと、ベルギーの友達が久々にバンクーバーにやってきた再会の日でもありました。
実はKatakotoさんは5年ほど前にもカナダにいて、その時は前職の経験を活かして乞食のような事をして暮らしていたのですが、この友人はその頃から自分に良くしてくれた子で、誰かと“気が合う”というのは、その人が何者であるかとか、何を持っているかなどとは関係なく、人種や言語や性別や年齢を超えて起こり得る事なのだなあという希望のようなものを僕に与えてくれた大事な友達です。
その後、乞食からどういうわけだかコーヒーロースターという手に職が得られ、しばらくして飛行機代が稼げるようになったのでなんとか日本に帰国できたわけですが、なんやかんやであれから5年。
今、こうして時間の隔たりを感じさせないまるで昨日も一緒に遊んでいたかのような語らいが一瞬で戻ってきて、その時間に今度は自分の愛する人まで加わってくれていて、この世は本当に夢のような所だなと思いました。
ひとりぼっちだと思っていた自分の世界に、仲間が少しずつ増えていっている。
Hasting Streetで道端に座り込んでいる人々が最も必要としている物も、一人一人のつらさやさみしさをただ横に座って寄り添い聞いてくれる共感やいたわりの心を持つ仲間ではないでしょうか。
何だか期せずして話がしめっぽくなってしまいました。
ちなみにベルギーの友達は、会うたびに夢や住まいが変わっていて(基本的に知らん人のカウチで寝ている事が多い)今回は
と言っていました。発想の自由さとお気楽さで、会って話をする度に「あれ?人って実はもっとてきと~に、楽しくこの世界で暮らして行けんじゃないの?」という気分にしてもらえ、気が付けば自分も何だか元気になっている、そんな不思議な女の子です。しまいには
と言って美味しいIPAをたらふく飲んでベロベロになりながらもチャリに乗って元気に帰って行きました。それよりNYのソース情報だいぶ古いだろ。大丈夫なんかそれで。