冒頭のセリフは数年前、Katakotoさんが路上で認知症の知らないお婆ちゃんを保護した際に、目を見開き口からしぶきを飛び散らせながら何の脈略もなく突然言われた言葉です。あの日から彼女の悲鳴にも似たあの叫びが、ずっと強く心に残っています。(そのあと「あんた私の財布取ったでしょ!」と窃盗犯扱いされました(物盗られ妄想も認知症にはよく見られる症状)人を助けて善人面のつもりが即座にコソ泥扱い。人生って本当にままならないものですね。)
あの日以来、あのおばあちゃんが時々夢に出て来ては、katakotoさんの不安をガリガリと掻き立てるので、元来のんびり屋さんのkatakotoさんも最近では日銭を稼ぐために、Webでちょこちょこ翻訳の仕事を受けるようになりました。(1件5ドルとかの。なめとんか!こちとら1記事で10ALISも稼ぐ立派なWEBライター様やぞ!(脳内にて1ALIS=10000円で換算しております)
こないだ飛び込んできた案件は、自分も大好きなクリプト絡み。報酬も今までに比べたら破格という事もあり喜んで飛びついたのですが、だてにこの魑魅魍魎が跋扈するクリプト界に長い事どっぷりつかってないkatakotoさん。クライアントのサイトを開いた瞬間に気づいてしまいました。
サイト全体に漂うスカム臭。最近の登録者を画面TOPにわざわざ表示しなくてはいけない「ほらこんなにリアルタイムで登録者が!全然詐欺ではありませんよ~」エフェクトが返って胡散臭さを最大限に助長。ERC20を謳っていながら、なぜだか自社取引所での販売のみ。なぜだか自分たちでコインの目標金額を明示。そしてリンクだけのWhitePaper。これはまさにスキャムのお手本を詰め込んだようなぎらっぎらの宝石箱やぁ~。
閲覧者がいつも少ないとはいえALISでも静かにスキャム撲滅運動に身を投じていたKatakotoさんでしたが報酬に目がくらんで危うくスキャムの片棒を担がされる所でした。
しかし、やはり自分の心の中の悪魔がこうささやくのです。。。
お前が訳さなくたって、誰か他のやつがやるよ。それに何よりGoogle翻訳にかけたような詐欺サイトが世の中にはごまんとあるじゃないか。良心なんて忘れちまえ。Katakoto。生きるためだ。心を殺せ。翻訳マシンとなれ!
すぐさま左肩の天使がこう返します。
だめよ!Katakoto!あなたが信じたクリプトが皆にもたらすより豊かで自由な世界を、そんなハシタ金で悪魔に売り渡してしまうだなんて絶対にだめ!これからクリプト界にはまた大きな第2の波がやってくるわ。そこで必要になるのはもっと分かりやすくて確かで信頼できる情報よ!
徘徊老人
はた、はた、はたらかないと、人は食べていかれないからぁあああああああ!
この声、一番つええ。
依頼主はクリプト関連に限らず他にもちょこちょこ仕事を回してくれる僕にとっての唯一のチャンネルだったので、これでもう仕事が来なくなるかもと一瞬悩みましたがやはりしっかり考えた末に、丁寧にお断りさせて頂きました。
こんな事なら、今まで通りに自分の“これぞ!”と思ったプロジェクト情報を勝手に翻訳して、あわよくばクリプトで報酬を受け取るスタイルの方がずっと悩みもなく健全でいいですね。Aergoなんか最近えらい事になってるもんな・・・
でもたまに見かけるのは、どう考えても日本人ターゲットのハメコミ通貨を、ものすごい熱量で訳して情報提供してる人。あれはいろいろ考えるに本人100%善意のつもりなんだよな・・・
元からの悪意は論外としても、自分の推してるプロジェクトが絶対安心とは常に言いきれないわけで、盲信はせずいつも通りの斜めから見る姿勢も忘れぬよう、そして自分の善意が人の不幸に繋がらないよう、今後もより配慮しながら情報発信を心がけていく所存です。
以上、katakotoでした。