仮想通貨を持っておくために、「ウォレット」は欠かせません。特に、「ガチホ」や額が大きい時には必需品だといろんな方がアドバイスしてくださいます。
(「ガチホ」は中国語で適当な表現があるんでしょうか…直訳すれば「真的保持」「真保持」あたりですけれどね)
台湾とのかかわりで言えば、先日、SBIホールディングスが台湾で仮想通貨のコールドウォレット事業を展開するCoolBitX社に出資したことが話題になりましたね。
ここで、「コールドウォレット」という言葉が出てきましたので、仮想通貨の「ウォレット」についての中国語表現を挙げていきます。
(2018年7月15日追記。「もくじ」とkazのページへのリンクを付けました)
・「錢包」
・「網頁錢包」
・「軟件錢包」
・「硬體錢包」「硬件錢包」
・そのほか
まず、「ウォレット(wallet)」は「錢包(銭包)」と言います。
リアルで使用する「財布」も「錢包」といいますから、そのままですね。
「包」というのは日本語で言う「つつむ」というイメージもありますが、袋状になっているものを表現することも多いです。
たとえば、お正月(中華圏では旧正月/春節が一般的ですが)にお金を入れて子どもや社員に渡す袋のことを、袋の色を付けて「紅包(红包)」と言います。
仮想通貨の「ウォレット」には四種類あるということになっていますが、取引所にそのまま置いておくものを除けば、主に三種類に分類できますね。
(ちなみに、取引所に開設されたウォレットのことを「線上錢包」といいます。「線上」、つまり「オンライン(online)」ですね)
以下、それぞれの表現を拾っていきます。
まず、ネット上に開設されるウォレットですね。
これは「網頁錢包(网页钱包)」と言います。
「網頁」は「サイト」ですね。インターネットは、出回った当初は「因特網(因特网)」という、「インター」は音を拾って、「ネット」は意味を取るという形の表現がありましたが、今は「網際網路(网际网路)」もしくは単に「網路(网路)」といいますね。
その「網路」に開設されているそれぞれのページということで、「網頁」です。
MyEtherWalletなどが台湾でも有名なようです。
次に、パソコンにソフトウェアをダウンロードする形で仮想通貨を保管するウォレットですね。これを「軟體錢包(軟体銭包)」と言います。
「軟體」は、まさに「ソフト(soft)」な「ウェア(wear)」ですね。
日本語で言う「軟体動物」というときも、まったく同じ表現を使うのですが、これと使い分けるためか、「ソフトウェア」の場合は「軟件」という表現を使うこともあります。
ただ、「軟件錢包」という表現はあまり見かけないように感じますね。
ちなみに、「軟體錢包」というときは、主にパソコンにダウンロードするタイプのウォレットを表現するときに使います。
これに対して、スマホにダウンロードして使うタイプのウォレットは、「【智慧】手機錢包(手机銭包)」という表現を見かけました。
「手機」は「携帯電話」で、「智慧」をつけて「スマートフォン」です。(「スマートコントラクト/智慧合約」というときの「スマート」の意味合いですね)
「軟體錢包」と「手機錢包」を合わせて「數位錢包(数位銭包)」(デジタルウォレット)という表現も見かけました。
「數位」は「デジタル」ですね。「0」と「1」(數)で「構成」される(位)というニュアンスです。
さらに、ハードウェアに保存するタイプのウォレットがありますね。
これを「硬體錢包(硬体銭包)」もしくは「硬件錢包」と言います。
「軟體錢包」との対象で「硬(hard)」なんでしょうね。
ソフトウェアタイプの場合は「軟件錢包」という表現はあんまり見かけなかったのですが、ハードウェアタイプの場合は「硬體」「硬件」の両方を同じ程度に見かけます。
言葉の流通のタイミングや流通量、または「誰が使っているか」ということが影響しているのかなと感じます。
よく使われるLedger Nano SやTrezorなどは、台湾のネットショップでもよく見かけます。
僕もLedger Nano Sや、最近出たDigital BitBoxを使ったりしています。
そのほか、「コールドウォレット」(冷錢包)と呼ばれる紙のウォレット(紙本錢包)などがありますね。
ウォレットをめぐる表現には、デジタル周りの表現がいろいろと凝縮されていて、なかなか興味深いです。
(紙媒体も含めて)デジタルサービスが総動員されているような印象を持ちました。
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