ビットポイントからの仮想通貨流出が日本では大きなニュースになっていますね。
ビットポイントからは2019年7月14日付で「仮想通貨の不正流出に関するお知らせとお詫び(第二報)」が公表されました。
以下の共同通信の記事にもなっていますが、「海外の交換所の一部」でも流出があったということです。
この「海外の交換所」というのがどこなのかということは、ビットポイントのリリースにも具体名は掲載されていません。
ビットポイントの「会社情報」ページに関連会社として挙げられている海外取引所あるいは事業所は、香港、韓国、中国(杭州)、台湾、APEC(サモア)、マレーシア、パナマにあるとなっています。
加えて、パナマのウェブサイトに飛んでみると、シンガポールとペルーのページも用意されています。
これらの取引所のなかで、公式ウェブサイトに日本の資金流出についてリリースが出ていることを確認できたのは、香港、台湾、APECでしたので、少し記事として書き留めておきたいと思います。
まず、香港(BITPOINT HONGKONG)では以下のページに英語のリリースが出ています。
香港に関わる部分では、“BITPoint Hong Kong will follow up with BITPoint Japan and clarify the situation as soon as possible.”と、“Once BITPoint Hong Kong is affected, BITPoint Japan will assume its responsibility. Please feel at ease.”という部分ですね。
今後の状況に関する情報と何かがあった時の責任の所在は、ともにBITPoint Japanが有しているということが示されています。
他方、台湾(幣寶台灣,BITPOINT TAIWAN)も以下のリリースで、香港と同様の内容に触れています。
同時に、台湾のリリースには以下のような表現も見えます。
BITPoint Taiwanと日本のBITPoint Japanの資金は分けて管理されています
(幣寶台灣BITPoint Taiwan跟日本站BITPoint Japan的資金池是分開管理)
このリリースを裏付けるように、台湾のブロックチェーン専門ニュースサイト「區塊客Blockcast.it」は、BITPoint Taiwanの話として「BITPoint Taiwanの顧客は影響を受けない(幣寶台灣的用戶不受影響)」ことを報じています。
また、BITPoint APECのウェブサイトには、以下のように簡体字版のリリースが掲載されています。
ここでも、香港や台湾のリリースと同様の内容が書かれているとともに、以下のような表現が見えます。
BITPoint APECと日本のBITPoint Japanは異なる取引システムを採用していますので、今回の影響を受けません。ご安心ください。
(BITPoint APEC跟日本站BITPoint Japan采用不同的交易系统,因此不会受到此次影响,敬请安心。)
台湾のリリースとは少し表現が違いますが、いずれも日本のような問題が起こっていないことを示唆していますね。
以上のリリースはすべて2019年7月12日付で、各地域のウェブサイトに掲載されたものです。
おそらく共通のフォーマットのものが各国のリリースとして転用されているものと推察されますが、その割には他地域で同様のリリースが見られないことは気になります。
また、各リリースともに、今後、何か動きがあった場合には速やかにリリースを出すことが触れられていますが、7月14日現在では特に新たなリリースは出ていません。
ビットポイントジャパンのリリースで触れられていた「海外の取引所の一部」とは、今のところ少なくとも、ここに挙げた香港・台湾・APECではないようです。
ただもちろん、15日以降に新たな動きがあるかもしれませんので、情報がキャッチできましたら追記したいと思います。
(2019年7月16日追記)リミックスポイントから「(開示事項の経過)当社子会社における仮想通貨の不正流出に関するお知らせとお詫び(第三報)」がリリースされました。
このリリースでも、海外での仮想通貨流出については具体的な交換所の名前は挙げられておらず、詳細については「調査中」ということで、「詳細が判明し次第、速やかにお知らせいたします」となっています。
台湾のBITPointでもこのリリースを基にしたお知らせがウェブサイトに掲載されています。
上述した既報の内容と同様に、今回も台湾の資金は問題なく保全されていることが追記されています。