(屋根がキレイになった台北駅を上から。今は外装がもっとキレイになってます)
日本では仮想通貨決済が可能なお店や、あるいはブロックチェーンや仮想通貨をテーマにしたレストランやカフェ、バーなどが少しずつオープンしていますよね。
こうした場所ができるというのは、仮想通貨やブロックチェーンが一般に広まっていくために必要な流れかなと思います。
台湾でも仮想通貨決済ができるケーキ屋さんや、ブロックチェーンをテーマにしたカフェが生まれています。
特に、カフェ&ラボである「Bitzantin」はブロックチェーンの認知度向上を目指して、連日さまざまなイベントが開催されていて、台湾のブロックチェーン・仮想通貨コミュニティの交流スペースにもなっています。
Bitzantinについては、訪問記事も書きました!
今回は新たに、ブロックチェーン・仮想通貨をテーマとするレストランが台北にできたという情報を目にしましたので、記事に書き留めておきたいと思います!
・台北にブロックチェーンレストランバー「BitHub」がオープン!
・仮想通貨をテーマにしたカクテル⁉︎
・目指すところは本気かも?
・ブロックチェーン・仮想通貨のイメージは向上している?
台湾のデジタル系ニュースサイト「PChome」に記事を提供している「民眾網」が2018年9月6日に掲載した記事によれば、台湾で初めてのブロックチェーン・仮想通貨をテーマとした「餐酒館(レストランバー)」である「BitHub」の開店イベントが開催されたそうです。
BitHubの公式Facebookページによれば、場所は台北駅から都市交通システムのMRTで20分ほど行った「中山國中」駅から歩いて5分ほどの場所にあるみたいですね。
台湾の有名ブロガー「Maruko」さんが書いたBitHubへの訪問記事によると、BitHubはこの9月にオープンしたわけではないようです。
以前は「Hurray Sports Club餐酒館」という名前のレストランバーだったようで、ネットに残されている当時の記事などを見ると、どうやらeスポーツがテーマのお店だったみたいなのですが、いつ名前が変わったのかはよくわかりません ^^;
これだけ聞くと、流行りに乗ってテーマを変えているお店なのかなぁ…と若干心配になりますが…
まぁ、それだけブロックチェーンや仮想通貨が「売れる」コンテンツになりつつあるのかもしれないなと考えて、前向きに捉えてみたいと思います。
「民眾網」の記事によると、入り口付近にマイニング、というより、金の採掘現場を彷彿とさせるディスプレイが設置されていたり、ビットコインやイーサリアム、ライトコインやステラのロゴが額に入れられて飾られているとのことです。
他にも、仮想通貨の価格がディスプレイに常時表示されていたり、仮想通貨に関する書籍が置かれていたりしているようで、なんとなくそれっぽい雰囲気になっているようです。
こういう説明だけを見ると「いかにも感」が漂いますが、公式Facebookページに上がっている写真を見ると、お店の作り自体はおしゃれな感じにはなっています。
また、料理も本格的なようで、料理長の李漢坤さんは10数年の経験を持つ洋食のシェフで、台北の有名なステーキ店で「2018ミシュランガイド台北版」で一つ星を獲得した「Danny & Company」や、著名なイタリア料理店の「Osteria by Angie」などでキャリアを積み重ねてきたそうです。
この2軒、ウェブサイト見てるとどちらも美味しそう…
上に挙げたMarukoさんのブログ記事にはランチメニューの写真がいろいろとアップされていますが、どれも趣向が凝らされていて美味しそうです(*^^*)
加えて、仮想通貨をテーマにしているということで、14種類の仮想通貨をモチーフにしたカクテルを提供しているようです。
記事に写真とともに挙がっているのはビットコインをモチーフにしたカクテルで、高級なブランデーに「桂花釀」というキンモクセイのペーストをカクテルすることで、黄金色のお酒になっています。
でも、このカクテル、1杯で500台湾元。日本円で約1,800円…高いんじゃないかなぁ ^^;
ここまでの雰囲気を見てると、(僕の書き方もよろしくないので^^;)あんまり魅力的じゃないかもしれませんが、コンセプトとして考えているところは真面目な感じがします。
「民眾網」の記事によると、お店のコンセプトとして、以下のようなことが考えられているようです。
BitHub是全台首間以區塊鏈及虛擬貨幣為主題的餐酒館,同時也是區塊鏈項目與相關人才培育孵化地,希望能透過視覺和味覺的饗宴帶領大眾進入區塊鏈與虛擬貨幣神秘的世界。
(BitHubは台湾で初めて、ブロックチェーン・仮想通貨をテーマにしたレストランバーであると同時に、ブロックチェーンのプロジェクトとステイクホルダーを育てるインキュベーターでもある。視覚と味覚によるディナーを通じて、人々をブロックチェーンや仮想通貨の不思議な世界へ連れていこうと考えている)
さらに、食事をしたお客さんには「BitHub幣(BitHubトークン)」を発行して、次回以降に割引特典を受けられるようにしたり、ブロックチェーンや仮想通貨に関するイベントを開催することを考えているとのことです。
実際に、2018年9月9日に初めてのブロックチェーンに関する勉強会が開催されるようで、公式Facebookページにプログラムが掲載されています。
記者会見には、台湾の二大仮想通貨取引所といわれている「BitoEX」と「MaiCoin」の関係者が参加していたようで、もしかしたら、将来的には仮想通貨による決済も導入していくのかもしれないなぁと感じました。
こういうところを見ると、ただ単に流行りに乗っただけではないのかも…と思ったり思わなかったり。
いろんな意味で、これからどうなっていくか楽しみです!
思いのほか真面目そうなコンセプトとお店の雰囲気との若干のギャップに戸惑いそうになりますが、こうしたお店が作られていくのはブロックチェーンや仮想通貨にとって良い兆しかなぁと感じます。
というのも、少なくともレストランバーのオーナーは、こうしたテーマを掲げればお客さんが見込めると考えたわけで、その考えを支持しうるようなポジティブなイメージが台湾の人々のあいだに生まれてきているのかなと感じるからです。
もちろん、ブロックチェーンや仮想通貨に対するネガティブなイメージが根強くあるからこそ、「インキュベーター」にもなろうというコンセプトが打ち出されているわけですが、そうした点も合わせて、前向きな雰囲気が作られつつあるのかなと思います。
台湾の飲食業は移り変わりが激しくて、流行に乗った同じようなコンセプトのお店が一斉にできたかと思って、しばらくすると、また次の流行に模様替え…ということがよく起こります。
BitHubのようなコンセプトのお店がこれから2軒、3軒…と増えていくとき、台湾のブロックチェーン・仮想通貨はある種のブームになっているかもしれません。
こうした全体的な雰囲気も含めて、台湾のブロックチェーンや仮想通貨に対する印象はまだまだこれからどう変化していくのかなという感じですが、ここからポジティブな方向に向かっていくかどうか…案外、BitHubの成功にかかっているところがあるといえるのかもしれません。
とりあえず、これは次に台湾へ行くときに訪問しないといけないなと思いつつ、それまでにお店がテーマ替えしないことを願いながら、これからも情報を追いかけていきたいと思います!
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