根っから文系の僕には、技術的に深い部分というのはなかなか理解が及ばないところですが、仮想通貨に触れる以上、そのバックボーンになっている技術について全然知らないというわけにはいきません。
仮想通貨を支える「ブロックチェーン」という技術について、単純に投資をするということだけを考えれば、いろんなところで十分に解説されているので今更勉強する必要もないのかもしれないんですけれど…
自分の言葉として消化しないと落ち着かないのと、仮想通貨の可能性を実感するためには、コツコツと勉強するのも無駄ではないのかなと感じています。
そのプロセスに「中国語」という迂回路を挟み込むことで、ことの本質を自分なりに少しは理解できるようになるのではないかなと思いつつ、今の時点では、本当の本当に表層的な部分の、自分の理解の及ぶ浅~いところの表現を拾っていきたいと思います。
(2018年7月15日追記。「もくじ」とkazのページへのリンクを付けました)
・「區塊鏈」
・「帳本」
・「採礦」「挖礦」
・「貨幣分叉」
・難しい…
まず、「ブロックチェーン」です。
「ブロックチェーン」は「區塊鏈(区塊链)」と表現されています。
ひとつひとつ区切られた(區)ブロック(塊)が鎖状につながっている(鏈)というイメージですね。
たとえば、「チェーン店」は「連鎖店」というように、「チェーン」には「鎖」という漢字も使いますが、「鏈」は「いかにも鎖」という感じではなくて、どちらかというと細めの「チェーン」とか、あるいは「ワイヤー」に近いイメージです。
ちなみに、雪の日に車に巻く「タイヤチェーン」は「雪鏈」といいます。
「鏈」の「チェーン」の太さのイメージはこの「タイヤチェーン」が最大ぐらいのイメージですかね。
そして、こうしたブロックのデータはたくさんのパソコンに同時に保存されます。そのそれぞれのパソコンのことを「ノード(node)」といいます。
「ノード」は「節點(节点)」と表現されます。
「節點」は世界中のパソコンが担っているわけですが、それぞれのパソコンが「結節点」となって機能することで、中心的なサーバーを要しない、「脱中央集権化(中:去中心化)」が実現されているというイメージですね。
次に、それぞれのブロックのなかはどうなっているかというと、まず、契約内容が記録されている「台帳(ledger)」があります。
これを「帳本(帐本)」と言います。
日本語で言う「帳簿」のようなイメージで、たとえばサイトの「アカウント」のことを「帳號(帳号)」とか「帳戸」と呼んだりするのと同じニュアンス、情報を書き込むものという意味合いですね。
この「台帳」には取引データである「トランザクション(英:Transaction、中:交易)」が書き込まれていますが、その内容は「ハッシュ関数」というもので暗号化され「ハッシュ値」というものが形成されています。
「ハッシュ関数(Hash function)」「ハッシュ値(Hash value)」はそれぞれ「雜湊函數(杂湊函数)」「雜湊值(杂湊值)」もしくは「哈希函数」「哈希值」というようです。
前者は「乱数」的な意味合いを採って表現したもの、後者は「ハッシュ」という音に漢字を当てた表現ですね。
また、こうした「台帳」が含まれているブロックを確定させるためには、「ナンス値(英:nonce value、中:參數值)」と呼ばれるものが必要となります。
これを「発見」する作業が、「マイナー」による「マイニング」というのですね。
ちなみに、「ナンス値」というものを見つけるためには、対象となる台帳の数値が決められた数値より小さくなることが必要とのことです。
この「決められた数値」のことを中国語で「困難指數」と呼ぶようですが、詳細はまだ理解しきれていません…(^^;)
「マイナー(miner)」は「礦工(矿工)」、「マイニング(mining)」は「採礦(采矿)」または「挖礦(挖矿)」と表現します。
日本語でも「マイニング」のことを「発掘」と訳しているように、「採掘人」が「鉱脈」を「採掘」しているイメージですね。
この「マイナー」と呼ばれる人々が「報酬」「手数料」(酬勞、手續費)を受けながら発掘・確認作業を進めていき、ブロックのひとつひとつが「真正なものである」と確定され、それがチェーンのような形で繋がっていくことで、ブロックチェーンが生成されていく…というような感じでしょうか。
以上のようにブロックチェーンが生成されていく過程で、たびたび起こるのが「ハードフォーク」「ソフトフォーク」という現象です。
これも技術的なことなので、ついでにいくつかの表現を拾っておきます。
まず、「フォーク」は「貨幣分叉(货币分叉)」と言います。
食器の「フォーク」は「叉子」といいますから、「分叉」は一般にイメージされる「分裂」のニュアンスが直接的に表現されていますね。
「フォーク」はブロックチェーンに生じるいろいろな問題(たとえば「スケーラビリティ(英:scalability、中:擴容)」問題とか)に対応するために、システムをアップデートするなどの目的で行われることです。
その方法として、「ハードフォーク」と「ソフトフォーク」というのがあるんですね。
「ハードフォーク(hard fork)」は「硬分叉」
「ソフトフォーク(soft fork)」は「軟分叉(软分叉)」と言います。
英語のイメージをそのまま当てはめた表現になっていますが、前者が仕様を丸ごと変えるのではなく、ある時点から仕様を変更して互換性を無くしてしまうのに対して、後者が全体の仕様を変更して連続性を維持していく…というイメージが中国語でもそのまま流用されている感じですね。
経済用語としてよく使われる「ハードランディング」「ソフトランディング」というのも、それぞれ「硬著陸(硬著陆)」「軟著陸(软著陆)」と言いますから、このあたりの表現を踏襲しているのかもしれませんね。
う~ん、やっぱり技術的なことは僕の頭ではなかなかイメージするのが難しいのですが…
こうしたシステムによって中心のない、分散型のネットワークが形成され、またデータの改ざん・書き換えが行われえない、信用を担保しうるデータを流通させることができるようになっているのですね。
ほかにも…
「プライベートキー/パブリックキー(英:private key/public key、中:私鑰/公鑰)」
「マルチシグ(英:multi-sig, multi signature、中:多重簽名)」
「コールドウォレット/ホットウォレット(英:cold wallet/hot wallet、中:冷錢包/熱錢包)」など…
いろいろと整理して自分のものにしておかないといけないことはたくさんあるのですが、なかなか追いつきませんね。勉強勉強…
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